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姫路よいとこ一度はおいで

去年、2023年8月26日と9月9日に兵庫県の姫路市に行った。
姫路といえば皆さん何を思い浮かべるだろうか。100人居たら100人、同じことを思い浮かべたのではないだろうか。

姫路城

その外観の美しさから別名白鷺城と呼ばれ、日本で愛されている。
その昔、何十年も前の話だが、何度か姫路城を訪れていた。
その頃の記憶は殆ど薄れた状態で、私は久々に姫路を訪れた。
ツイッター(現X)上では一時的に「姫路は、姫路は」と熱に浮かされたように姫路の虜となり、家族に話したりと、久々に訪れた姫路がいかに私の心を捉えたか、ツイッター(以下ツイッターとする)だけでは飽き足らず、ここに記しておきたいと思う。
これを読み、少しでも姫路に興味が湧き、訪れる人が増えることを願う。

事の発端は、JRの京都駅にある。
皆さんはご存じだろうか。
京都駅から姫路に直通で行けるということに。
他にも「こんなとこにも行けるの?」というところは沢山あるが、今回のテーマから外れるので割愛する。また別の機会に。
私は、京都駅から大阪や滋賀、奈良など足を運んでいたが、毎度「姫路行き」の文字に不思議な気持ちになり、胸がわくわくとときめくのを感じていた。
一緒に居た人に、「姫路行けるなんて不思議やねー」「このまま姫路行っちゃう」なんて冗談ぽく言っていた。
そして、そんな日を繰り返す中、どこに行こうとなった時、どちらともなく「姫路まで行ってみる?」と言った。
その時の感覚としては(時間的に遅かったし)姫路までは行くけど、姫路城は行かない、だった。
一瞬で胸がわくわくと高鳴り、「行こう」と行くことに。姫路へは、JRでも直通で行けるが、何となく物珍しさから阪神電車で行くことにする。京阪電車で淀屋橋まで出て、地下鉄で梅田駅、そこから姫路に直通。時間としては一時間半ほどだろうか。阪神梅田駅の近くにローソンがあるので、そこでお菓子とカフェラテを買い、電車に乗り込む。姫路行きの電車は縦並びの電車があり(チェック済みだ)それ狙いで行った。須磨や明石などに何度か訪れている為、阪神電車の感じは何となく分かっていた。
まるで小旅行に行くような、わくわくとした気持ちがいっぱいだった。
いそいそと電車に乗り込み、出発する。
阪神電車は、JRよりもゆっくり目に走るので、景色を堪能するにはお勧めだ。ちなみにJRの方が海側を走るので(阪神電車からも海は見えるが)海の近くを走りたい場合は、JRがお勧めかもしれない。
海が見え、山が見え、瀬戸大橋が見え(夜の瀬戸大橋も素敵だ!)町が見え、ほんとに小旅行気分だ。

姫路に到着すると、まず最初に山陽百貨店が目の前にあり、大興奮!!昭和!昭和!!こんなんまだあるん!?(失礼)久しぶりに阪神電車で訪れた姫路に興奮しながら、取り敢えず、とうろうろ歩き回っていると、渡り廊下のような道があり、それがぐーんと伸びて、JRの姫路駅に繋がっていた。




そして、私達は衝撃と出会うのだった。私達は、そこにあるエレベーターを降りて行き、はしゃぎながら、ぐんぐんと歩いて行くと、大通りがあり、そこに横断歩道があった。そこを歩いている時に、私達は久々に出会ったのだ。そう、姫路城に。



私達は、お上りさんみたいにはしゃいだ。久々に見た姫路城は凄かった。暫く見入っていた。こんな迫力あっただろうか。開けた大通りは、まるで城下町のようだ。その先に悠然と聳え立つ姫路城。晴れ渡る青い空に真っ白な白鷺城。かっこいい。そして、久々に訪れた姫路の駅前は凄かった。駅周辺はめちゃくちゃ開けていて、JRを降りたらもう姫路城がドーンと見える。駅前には広場のようなものがあり、綺麗な商業施設が何個か立ち並んでいる。町は、ここまで変わるのか。車でしか姫路に訪れたことのない人は、是非とも電車で行くことをお勧めする。駅を降りた時に見る姫路城は圧倒的に美しく、迫力がある。これを見るだけで行く価値があると思う。その時の私達の心は同じことを思っていた。「姫路城行こか」ここまで来て姫路城に行かないなんて意味が分からない。久々に私は、わくわくが止まらなかった。変貌を遂げた姫路の町、開けた大通り、晴れ渡る青空、そして姫路城。私達は、そうと決めると姫路城に向けて歩き始める。姫路城まで続く大通りは、姫路市のシンボルロードとして、2021年の11月12日に「ほこみち指定」されている。ほこみち指定は、街に賑わいを創出しようという制度で、占用事業者に選定されれば、オープンカフェやワゴンショップを開設できるようになるという。何店舗か店があった。ここは姫路の課題なのかな、とは思ったが、店が少なかった。私達が行ったのが平日だというのもあったかもしれないが、割と閑散としていた。大通りに面しているビルは古くからのビルも多く、一階が店舗になっていないところも多かった。これからに期待だ。しかし、昭和感の残るビルを見るのは、それはそれで面白かった。昔ながらの商店街もあり、二人で帰りは「商店街を通ろう」という話をした。


姫路城が近づくにつれ、城下町の名残がそこかしこにあって、私は胸がわくわくと弾むのを感じた。
段々と近づく姫路城、白鷺城の名に負けず美しくて最高にかっこいい。姫路城の周りには昔からのお土産屋さんや、お食事どころなどもあった。その周りにウロウロと人力車のお兄さん達がいらっしゃる。私達はそれに目もくれず、姫路城に一直線。人は、絶対に一度、駅から姫路城まで歩くべきだ。昔その土地に住んでいた人の気持ちになって、城下町を歩き、姫路城を仰ぎ見るべきだ。そして、一歩一歩姫路城に近づき、姫路城に登城すべきだ。




城のことは全く詳しくないので、ただただ「姫路城すげー、でけー」と写真撮りまくることに終始していた。兎に角、すごいし、でかいのだ。私達はアホの一つ覚えみたいに「日本一の城の名は伊達じゃないな」と言っていた。他に何も言うことが思いつかないのだ。日本一の城は、人をバカにする。
というか、城の敷地内に入ったものの、なかなか姫路城に辿り着かない。私達はまたしても「姫路城でけー(敷地内も)」と言った。私達は姫路城に居る間、ずっと同じことを繰り返していた。「すごい、でかい、広い、さすが」他の語彙は、ない。
兎にも角にも、敷地内に入ってから姫路城までが長い!そしてなんかくねくねしてる!これはどこかで聞き齧った情報なのだが、このくねくねは、敵を疲れさせたり、混乱させたりする為だとか。うん、確かに疲れる!!そして、城壁に□や△、○の穴がある。あれは、銃を撃つための穴で、形が違うのは、順番に撃ったりとか、何か理由があるらしい!なんかオシャレ!
私達が訪れた時は夏だったもので、ヒイヒイ言いながら姫路城に到着。そして、考えたら分かるのだが、冷房効いてない!聞いてない!暑い!これから姫路に行こうと思っている人には、夏に行くことは本当に勧めない。城の中は冷房がない。扇風機のみ。そして、めちゃくちゃ階段急。これは、罠です。
一緒に行った人もきついと言っていた。エレベーターもないので、要注意だ。
かくいう私も、手すりを持たなければ転げ落ちるのでは?という恐怖がちらついていた。
そんな苦しさを乗り越えた先には素晴らしい天守閣に辿り着ける。
城主になった気になって、姫路の町を見下ろす。
絶景かな絶景かな(それ、南禅寺)



気持ち湧き立ちながら姫路城を降りると、もう日は暮れかかっていた。
姫路城の近くにあったアイスクリーム屋さんでアイスクリームを買い、歩きながら食べる。暑い夏の日、姫路城のある町でアイスクリームを食べるのは最高だ。




結局、一日目は時間がなかったので、商店街は通らず、まっすぐ駅に向かった。駅前にディッパーダンがあった。時間もないので、そこでカフェラテとクレープを買って、電車の中で食べることに。
我ながらいい夏の一日だ。

そして別日、
あまりにも姫路が良かったため、まだ見れていなかった商業施設や、地下、商店街なんかも見たい!ということでこの短期間に姫路に再訪することに。

正直、初日ほどの感動はなかったし、姫路ここはちょっとあかんな〜という部分が二日目には凝縮されていたので、そこも書いていきたい。

まず、駅前はとてもきれい。
広場のようになっており、歌を歌う人も居たりと、人が集まれるような場所になっている。待ち合わせしている人や、学校帰りの学生、子供連れのママさん達など。その近くにはまだ新しいピオレなる商業施設があり、向かいにはこちらにも商業施設姫路フェスタがあり、その一階にはサンマルクカフェが入っている。このサンマルクカフェは、オープンカフェになっており、オシャレな雰囲気だ。
ここまでの期待値は上がりっぱなしで、姫路フェスタには地下にも伸びているとのことで、一体どんな素晴らしい世界が広がっているのだろう!と思っていた。イメージとしては京都駅下のポルタのような感じだった。
が、正直地下は期待外れだった。どん詰まりなのだ。え、ここで終わり?なのだ。そして、商店街をぶらぶら歩いていくのだが、意外と食べる所が少ない。マクド、あった??(困った時のマクドナルド)飲み屋は割とあるのだが、食べるとこ、ある??結局私達は、探しに探して、コメダ珈琲に行くことに。また、このコメダの場所が分かりにくい。何回も同じ場所をぐるぐる回って、地下にあったんかーい。


一体、こいつ、姫路を褒めたいのかディスりたいのかどっちなの?と疑問に思われた方も居るかもしれない。
私は、今回久々に姫路に訪れ、感動した。駅前から見える姫路城、開けた駅前。全ては愛する姫路城を美しく見せたいという姫路市民の人達の情熱からだった。調べたところ、姫路駅前は、GOOD DESIGN AWARDの2015年に日本商工会議所会頭賞を受賞している。

少しディスったところもあるが、それは期待の裏返しだ。個人的に大通りにもっとオープンカフェが増え、姫路城を見ながら飲んだり食べたりする店がもっと増えたらいいと思う。姫路はまだまだもっとこれから伸びる。

昔行ったけど、暫く行っていないという人、
まだ行ったことがないという人、
ぜひ、電車で姫路を訪れて欲しい。
駅から降りた時に見える姫路城に心を揺さぶられて欲しい。
そこから姫路城まで伸びている大通りを、食べ歩きしながら姫路城まで歩いてみて欲しい。
きっと、感じられる筈だ。
かつて姫路城のお膝元で暮らしていた人達の気持ちを。
城下町で姫路城と共に暮らしていた人達の気持ちを。
今の私と同じようにきっと、姫路城に感嘆していただろう気持ちを。
白鷺のような美しい城の下で。



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