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スイスでお金を拾った話

フランスの学校で仲良くなったスイス人 Sちゃんの実家に、イースター休暇を使って遊びに行った。

パリからTGV Lyria(スイスとフランス相互の高速列車)に乗り、ディジョンとミュールーズを経由し、バーゼル入り。

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バーゼルから乗り換え、Sちゃん家に近いOltenという駅で下車。お父さんが迎えにきてくれた。いかにもスイスの景色という、山!牧場!牛!を堪能し、お家へ。妹さんがアメリカの語学学校に行って留守だったので、お部屋を丸々貸していただいた。

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前面ガラス張りのダイニング。右に暖炉。なんだこのオシャレ空間は…

スイスドイツ語圏なので、家族の会話はドイツ語。さっぱりだったけど、Scheisse (シャイッセ)という単語があまり宜しくない意味なんだなということは理解できた。恐らくフランスの話をしていたんだろう。※彼女はパリの列車内でiPhoneを盗られたことがある

行った街は、Murgenthal, Bern, Emmental, Luzern, Yberdon-les-Bains, Zofingen, Langenthal, Bremgartenと西側がメイン。1週間で相当回った。基本的にSちゃんの運転、たまにスイスの電車で。スイスは物価が高く、電車代も日本の倍以上。お昼ご飯も大体2000円程度は見た方が良さそう。チーズがとても美味しい。チョコは甘い。

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大量のうさぎチョコ。

さて、タイトルに書いたお金を拾った話だが、ベルンに行った時のこと。私の家族に手紙を送りたくなり、街の観光案内所兼売店で葉書と切手を買いに行った。

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私の前に中国人らしい団体7、8人が並んでいて、お水や地図などを購入していた。お金の計算に慣れていなかったのか、10分近く待たされ、ようやく私の番…

と、レジの手前にメントスやガムなどのお菓子が並んでいるところに、100スイスフラン(日本円で1万円程度)が!しかもピン札!絶対、前の団体の人だ。どうしよう、団体の人に声かけたいけど、レジのおばちゃんは前の人の対応疲れで不機嫌だし、私もスイス硬貨に慣れていないから時間かかりそうだし。。とあたふたしていたら、Sちゃんが鋭い目でとりあえずそれ(100スイスフラン)を取れ、とアイコンタクト。とりあえず拾う。そして私のお財布を覗き込んで、葉書と切手に必要なお金をさっさと出す。レジのおばちゃんお釣りと商品を渡してきて、それを受け取る。受け取った頃にはSちゃんは既に出口付近にいた。

慌ててSちゃんの元に戻ったら、何事もなく駐車場へ。団体はもう居ない。観光案内所は監視カメラついてるし、私が拾ったのはバレてるはず…とヒヤヒヤしながら車へ。乗り込んだ直後、Sちゃん喜びを爆発。「やったね!!100スイスフランだよ!!美味しいもの食べよう!」 …マジっすか。

日本ではお金やお財布を拾ったら、交番に届けるという習慣だけど、スイス(というか、他国)は、拾ったら自分のもの、らしい。日本でも自分のものにする人はいるでしょうけども。レジのおばちゃんに渡しても、おばちゃんのポケットマネーになるし、カメラに映っても私に連絡は来ない。だから大丈夫、間違ってないと力説された。確かに、そもそも海外に交番ないわ。

フランスにいた時は、常にスリに気を付けていた側なので、まさかお金を拾う身になるとは思わなかったけど、一つ処世術を得た。海外では、拾ったら自分のものだそうです。だから大事なものは落としちゃダメだね。

その後その100スイスフランは、レダラッハのチョコレートと、カフェ代、スーパーでのスイス土産で一瞬で無くなりました。むしろスーパーでは買いすぎて足らなくなった。

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明らかに買いすぎ。

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