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#仕事哲学

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仕事をするときの考え方やこれからの働き方など、理想の仕事の仕方を考察した投稿をまとめていきます。
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2021年4月の記事一覧

理想の上司 ~任せて責任を取る~

理想の上司は、「本人の意志に任せて自由にやらせた上で、結果責任だけは取る」というものであると考える。わかっていてもなかなか難しいものだが、今回は2つのイイ話を紹介したい。 エピソード①:「舌を噛み切る寸前まで黙って見守る」 サービス業にて顧客向け商売をしていると、上司と担当者で顧客を訪問して説明するという機会が多くある。主に担当者が説明を行い、顧客が質問や指摘をし、内容に応じ担当や上司が回答をするという形になるのが一般的だ。 しかしこの理想の上司は一切しゃべらない。担当が

「1Qじゅうに着手予定」は意味がない

「この施策はいつ頃実施しましょうか?」 「期初はバタバタするものの重要な施策なので、遅くとも1Q(第一四半期)じゅうには着手する予定です」 という会話が良くある。コンサルをしていると良くあるが、クライアントと協業する取組の提案や顧客向け営業などでも同じような会話がされるケースも多いであろう。ただ、この ”着手予定を決める” 行為には何も意味がないことがほとんどである。 企業改革/業務改善など新しいやり方を取り入れる時、何かしらへの投資/購入を行う時、新しい取組を立ち上げる時

「お手すきの際にご確認ください」

部下:「xxをまとめたので、お手すきの際にご確認ください」 筆者:「暫く手はすかないが、見ないで良いということ?」 部下:「いえ、困ります。xx前に必要なので、今週中には確認頂きたく。」 といった会話を筆者は良くする。性格の悪い感じの応対ではあるが、仕事の本質を伝えたく敢えてこういうやり取りをするようにしている。(もちろん、その意図は都度伝えています) みなさんもつい「お手すきの際に…」、言ってしまってないだろうか? 「お手すきの際に~」という言葉は一見相手を気遣う良い言

「信頼関係」は必要か?

海外窓口「日本と海外の情報連携を強化すべき」 筆者「目的は何か?」 海外窓口「仲良くなることが目的ではない。相手からFeeをもらえないものには価値がない。」 こんな会話をしたことがある。この方は本質をついている、と感じた会話であった。 「一元さんお断り」「飲みニケーション」「ツーカーの仲」、日本では信頼関係にまつわる言葉が多い。いずれも仲良しで信頼関係がある方が良いとされる使われ方をする。果たして「信頼関係」には意味があるのだろうか? 筆者は“ない“と考える。信頼関係を築

“全体最適“ が企業をダメにする

「A案は個別最適にしかならないが、全体最適を考えるとB案にすべき」 コンサルを筆頭に他企業でも使いがちな言い回しだが、この言い回しが企業をダメにする。 よくコンフリクトの起こりがちな販売vs生産の構図で見てみよう。 販売:ある程度の在庫がないと販売機会が損なわれるので、売れ行きに応じて適切な量を供給して欲しい 製造:高頻度な生産量変動は稼働率(生産性)低下になるので生産計画を早めに欲しい “全体最適“の視点で検討した結果、「週次などより高頻度で在庫含む販売計画を立て、それに