雨露

81年雪国生まれ広告代理勤務、雑誌仕事がメイン。定期的に本と漫画に溺れます(映画も) スロウシンカー/ロングスリーパー

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81年雪国生まれ広告代理勤務、雑誌仕事がメイン。定期的に本と漫画に溺れます(映画も) スロウシンカー/ロングスリーパー

最近の記事

翔んでダナン〜1日目〜

いつのころからだろう、定期的に旅に出ないと 体中に澱が溜まるようになってしまったのは。 生活している場所から遠く離れるほどに 生き返るような気がしてくる。 ホテルとホテルを移動し、 見慣れたレイアウトの部屋に入ると どこかほっとしてしまう。帰って来たのだと。 東京での生活が非日常で、この旅から旅へ、ホテルからホテルへと移動していることが真の人生なんじゃないだろうかと思ってくる。 (ずっとこのままこうやって移り続けるんだろうか。) 旅がデフォルトでそれ以外がそうじゃない感

    • 春にして君を離れる、読書運とシンクロニシティの正体(下)

      始まりは、 この人生相談のアンサーが幾重にも配慮され 素晴らしいという Twitterのリツイートを踏んでみたのがきっかけだった。 それは鴻上尚史さん連載で、 よかれと思って相談にのっていた友人から絶交されたというもの。 相談者の無意識の優越感について言及し、 それをより理解してもらうためのテキストとして 〈春にして君を離れる〉を引用していた。 (アガサ・クリスティーってミステリーだけじゃないんだ) (ポワロ・・・) (へぇ…AMAZONの書評覗こっかな) そして

      • 春にして君を離れる、読書運とシンクロニシティの正体(上)

        物凄くツイてるとか持ってるだとか、 そんなおめでたさは年々減っていくのだけれど (リアリティという黒帯9段と肥大した未熟な自我という白帯初段の手合わせは前者に圧倒的な分があるのは火を見るより明らかで) でもこと読書という分野に関しては わたしはかなり恵まれているようだし、そう思い込んでいる。 必要な時に必然性を持って、出会うべくして出会っていた、ような気がする。 しかも!自分からガツガツ探しに行ってないんですよ?!笑 まるで、「こっちは当分彼とかいいかな~って思ってたんだ

        • ベトナム旅の予習には333と愛人と

          誤解を恐れずに言えばフランス占領下インドシナ(現ベトナム)は当時世界で最も魅惑的な場所だったに違いない。 うろ覚えだけど、林真理子がananの巻末名物コラムでこういったニュアンスのことを書いていたと思う。 わたしも誤解を恐れずに言えば、そうだろうと。 それはそう、この映画の記憶のせい。 そして高浜寛によるコミカライズ!(2020年2月4日) 熱帯の蒸せ返るような空気の中、メコン川を渡る船にはフランス人の少女。ただほんの気持ちだけといった感じで身体を覆う頼りない白いワン

        • 翔んでダナン〜1日目〜

        • 春にして君を離れる、読書運とシンクロニシティの正体(下)

        • 春にして君を離れる、読書運とシンクロニシティの正体(上)

        • ベトナム旅の予習には333と愛人と

          出口のない恋愛中の女友達への推薦図書

          高校で出会って(15歳だった!…)早23年。"あの"90年後半を一緒に過ごして、ミレニアム(うわ…)を迎え。一緒に上京して、違う大学に通い就職してからも絶えず連絡を取って遊んで。どの思い出のシーンにも彼女がいて。気に入らないことが一緒で好きより嫌いが多くて、人に厳しくてそのくせ一旦心を開くといいようにしか物事を捉えなくて、そんな矛盾が起こす疲弊を世界で一人でもシェア出来る人がいると安心できて。誰にも言えないことを言えて、お互いが男にされたなんやかんやを笑いに変えて、その度に惨

          出口のない恋愛中の女友達への推薦図書

          令和律令 GWに本を読む

          令和律令=節目に何かしたくなる心理を利用し発布された自分世界でのみ有効な新憲法 というわけで積読解消再読予定一覧です。 1.少年の名はジルベール〔再読〕著者;竹宮恵子 15歳に文庫本で出会い生涯本、棺桶本となった(※生涯を通して読み直す、棺桶に入れてもらいたい本)漫画、風と木の詩の竹宮恵子の本。少女漫画黎明期の秘話やタブーへの挑戦、共に時代を切り開いたライバル萩尾望都への複雑な思い。人生にこんな熱狂があったら死んでもいいと思う、オールクリエイター必読の書。 2.憎むので

          令和律令 GWに本を読む

          平成最後の夜の来し方行く末

          慌ただしい3月が終わり、桜にまつわる狂騒ももう過去になり、気がつけばもうこの日を迎えてしまったのだった。 この春は行きつけのマッサージ店が閉店したり接骨院の担当が転職したり、大事な人が去って行ったり、もう大事じゃないと思う人との関係を切ったり。そんな個人的主観の世界での同時多発なテロに見舞われながら。変わらないことがホントに、リアルにないのだという事実を、動かない動きたくないわたしの代わりにまわりの人たちが親切にも教えてくれた。 季節と季節の間、次のポイントまでのほんの一

          平成最後の夜の来し方行く末