体験Eコマース「cocodake(ココダケ)に込めた思い
私たちは全国の宿泊施設のスペースをショールームにして、地域ごとに魅力のあるさまざまな商品や、その場所でしか出会えない逸品を展示紹介、そしてそれらを実際に手に取って気に入っていただいたらその場でご購入いただける、「cocodake(ココダケ)」というサービスを提供しています。
旅の魅力は語り尽くせないほどたくさんあります。さまざまな楽しみや喜び、新しい発見を得られるばかりでなく、視野を大きく広げるきっかけを与えてくれたり、これまでの思考や感情の延長線上にはなかった新しいアイデアやインスピレーションをもたらしてくれるものであったりします。
でも一番の醍醐味は、なんといっても「その日、その時、その場所にいること」によって、一期一会の感動を得られることではないでしょうか。
その場所を訪れなければ目にすることのできない美しい光景、雄大な自然、心揺さぶるモノやコトはたくさんあります。
そんな、「“ここだけ”でしか味わうことのできない発見や驚き、五感を揺さぶるような感動体験を皆さまにお届けたい」という思いを「cocodake(ココダケ)」というサービス名に込めて、事業をスタートさせました。
「cocodake」は、観光DX、CX領域のサービスとなっております。
ITを導入することによって、宿泊施設の方が抱えているお困りごとを解決しています。 具体的には、これまで紙ベースでご案内を行なっていた部分をデジタルに置き換えたり、地域の魅力や旅館情報を伝える手段を広げるため、タブレットやスマホを通してリアルタイムに情報をチェックできるようなプラットフォームの構築を目指しています。
また、情報は鮮度が命ですので、その時その瞬間、ここだけでしか出会うことができない、旬の情報をお届けできる仕組みづくりもしています。
たとえばそれは、旅館の女将さんからの心温まるご挨拶であったり、宿のお湯にまつわるお話しだったり、料理長がまさに採れたての旬の地元食材を夕食に提供していることであったり、年に数回しか行われていない地元のお祭りが、ちょうど行われている等々。
お客様はこうした、その場所、その時々でしか出会えない情報に出会うことによって、その土地ならではの魅力を知り、さらには文化的背景や歴史を知って、宿のファンになるのです。
そしてそれこそが、お客さまにとってはかけがえのない旅の価値になると思っているので、今後さらに力を入れていきたいですね。
また、宿のスペースに「体験ショールーム」を設けることで、旅行者が地元の逸品に触れていただく場も提供しています。
その土地の魅力をお客さま自身で発見し、気に入ったらその場でご購入いただけるようなしくみです。(宿の新たな収益化にも寄与できるものです)
私自身、旅とはその一瞬、一瞬の記憶を紡ぐものであり、また、その刹那にこそ感動が生まれ、何物にも変え難い旅の記憶になると思っています。
だからこそ、単に便利さや効率にとどまらない、おもてなしの心をIT技術に、システムにのせて、いかに満足度の高い顧客体験を提供できるか?ということを、常に試行錯誤しています。
それから、ゆくゆくは、宿を起点に、宿と地域事業者、さらに町全体をつないでいくことで、地域全体が活性化できるようなプラットフォームに成長させていくことが理想ですね。
観光DX、CXの領域を扱うビジネスモデル、IT業界の中にあって、私たちが一貫して大切にしていることがあります。
それは、どんなにITやデジタルの力を使っていくとしても、人間を中心としたサービスの設計を考える、ということ。
本当の意味で、人に、顧客に寄り添ったシステムを構築していく、ということです。
このようなスタンスは、変化スピードが非常に早く、効率化(「業務効率化」、「便利」、「時短」)を重視する傾向にある業界の中にあって、やや特異な立ち位置、とも言えるかもしれません(笑)。
それでも、私たちはこの思いをずっと変わらずに大切にしていきたいと考えています。
それは、業務の効率化や時短がお客様にとって良いこと、善であるとは限らないと思うからです。
これは以前、インドネシアで旅行会社を起業して現地のお客様と実地で触れ合ってきた、私自身の経験も大きいと思います。
旅はいくら事前に綿密な計画をしたとしても、予想外の出来事や、思わぬハプニングがつきものです。
もちろんそこには時に不便なこともありますが、それも含めて楽しかったり笑えたりして、最高の思い出になりますよね。
そんなふうに生身の経験を味わうこと、五感を通して感情を揺さぶられたり、心を動かされることは、人間にしかできないことだと思っています。
機械には物事を効率化したりスピーディーかつ業務を処理することができる、「Think」は得意分野しれないけれど、人間には感じること、「Feel」ができる。
そしてこの「Feel」は機械にはできないこと、現状デジタルでは解決できないことだと思っています。
そんな感情を揺さぶる体験、人の心、感性といった「Feel」に訴えかけられるような旅のプラットフォームを作るために、スタッフ一丸となって、日々奔走しています。
次回は、なぜデジタルは人間に寄り添ったものであることが大切だと考えているのか。私自身のエピソードをもとにお伝えしたいと思います。
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