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マンホール交換

 幸い、この前割ったマンホールは雨水用だった。これが下水用ならばしばらく近づくことが出来なかったであろうが、それは幸いだった。厳密にはマンホールではなく、雨水枡というらしい。
 それでも、落ち方が悪ければ十分に体すべてをひっかけてしまうに違いない。こんな危険な穴を放置して置くわけにはいかなかったため、新しい蓋を注文し、届くまでの間はダンボールで蓋をすることにした。
 そして今日、蓋が届いた。真っ白い新品で「耐圧」と書いてある。僕が踏み抜いたものには書いていなかったような気がするが、まさか駐車場所に「耐圧」でないものを置くなんて、そんなことはないだろう。タイミングを見計らって車を動かして貰い、その間に交換することにした。
 この雨水枡なのだが、内側のネットが既に外れていたらしく石が大量に溜まっていた。そのため、幸いなことに古い蓋は目視できる場所にあった。大体、2メートルほど下に。
 普通なら手が届くはずもないのだが、なぜか家に高枝切りばさみがあった。このはさみは何度か使ったこともあるのだが、切れ味が酷く鈍い。そのかわりに、何か高いところのものを掴むときなどに重宝していた。今回もこれを使って古い蓋を引き上げるつもりであった。

底まで転落した蓋

 さっそくはさみを突っ込むのだが、うまく取ることが出来ない。思ったよりも蓋が分厚いのだ。四苦八苦しながらもなんとか1つ―踏み抜いたときにいくつにも割れてしまった―回収すると、その後はとても楽に掴めるようになった。

 そうして全部回収した後は、新しい蓋を嵌めて元通りにする。旨く嵌まってくれるか心配だったが、大きさも丁度よかった。もう二度と、雨水枡やマンホールの上は歩かないことにする。
 なお、回収した旧蓋は「耐圧」でないものだった。

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