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雨が降ってきて、いつもいくカフェも閉まっていた夜。
車での迎えを頼んでいたひとにちょうど会えて、助かった。
車のフロントガラスに雨粒が集まってきた。
雨はほとんど透明なはずなのに黄色や青や赤が混じる。
雨の音はいい。
一定のテンポのようで軽い音も重い音もかさなっているから飽きない。
子供のころは窓の雫たちが集まって川を流れるのがおもしろかった。二つの雫を追うともっと大きな川になるのに、どうもべつべつの道をたどることが多い。
流体力学とかいう学問があるらしいので、この不思議は説明出来そうだ。理解できそうにないけれど。
漫画左ききのエレンを読んだ。
エレンは絵は言葉だからという。
自分は描くのは好きだったのに、いつから描かなくなったんだろう。
誰かと仕事をするのは良いこともある。
目の前の作業によって、他の苦しいことを忘れさせてくれる。仕事に逃げているというひともいるけれど、逃げる方法も時には必要だ。
たくさん気になることがあるときは、歩くようにしている。
自宅に籠っていると、同じ思考をまわるだけで滑稽だから。
だけど疲れて自宅に着いても眠れないことがある。そんなときに浮かぶことは大抵、鬱々としていて、忘れた方がいい。
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