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愛犬シーズーの肝臓に腫瘍が見つかりました3

前回
昨日の晩、手術が行われた。
夜中に終わると聞いていたが、終わったのは23時くらいだった。
先生が
「今晩乗り切ってくれれば」と伝えてくれた。

本当に祈るような気持で昨晩過ごした。
朝、9時過ぎだったろうか。
トーストを齧って、コーヒーで流しこもうと
したとき、携帯の電話が鳴った。

先生からの電話だ。

この口の中に入ったトーストどうしようかと焦ったが
きっと緊急なのだろうと思い
口から出した。

先生は
「心臓が一時止まって人口呼吸をしている。
予断を許さない状況なので
来てくれますか?」
とのことだった。

わたしはきっと大丈夫だろうと思っていた。
あーちゃんは怖がりだから、きっと
三途の河を渡ろうとしても
亡くなった先住犬達に吠えられて
戻って来るに違いない。
「お前はまだ来るんじゃねー」

しかし危ない状況だという。
外に出ると、美しい秋晴れで
こんな日に私の気持ちは
ぎゅうぎゅうに押しつぶされそうだった。

妹やにいやんに状況を説明して
自転車に乗って病院を目指した。

生きてて欲しい気持ちと
苦しんで欲しくない気持ちと
病院へ行くのがとても怖かった。

病院に着くといつも患者さんでいっぱいなのだが
ほとんど人が居なかった。

受付で名前を告げるとすぐに中に通された。

手術台に横たわってるあーちゃん。
目を見開いて苦しそうだった。

先生はいろいろと説明をしてくれて
取った肝臓の病変を見せてくれた。
7センチと聞いてたけど、10センチくらいの
塊だった。

「これだけ大きな腫瘍だったので
失血が多く、危険な状態でした。
今、意識は戻ってきています。
あれだけの失血で戻って来てくれて
よく頑張りました」

「はい。ありがとうございます」
「で・・もしまた心臓が止まってしまったら
正直厳しいと思います」
「・・・・あの。もしそうなってしまったら
私はもう延命を望みません」
「わかりました。そうしましょう。また
病状が変わったら連絡します」

私はもう、なんだか心が空っぽになって
帰宅した。

それから、ずっと泣いたり
仕事したり
外に出たり・・
ボーっとしてこの時間だ。

明日はまた、出張に行かないといけない。
こんな時に。
なんてこった。

私の胸に杭が撃ち込まれてるような気持で
ご飯も喉を通らない。


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