物語的な人生

あたりまえのように理不尽に毎日誰かが死んでいますが、やはりそれは受け入れがたい事実です。
だから人生を物語的に見たいと人は願うのかもしれない。

その点フィクションはよく出来過ぎていて憧れる。
野望があって挫折があって立ち直って決断してなにかを掴み取ってハッピーエンド。拍手。
そんな人生ならいいのに。

あなたの人生すべてに意味がある、という言葉。言われたら嬉しいしそう思いたくなる。

でも例えば、流産で死んでいった乳幼児の人生にどんな意味があるのだろうか?
物語を付けることが難しい人生ほど無理が生じてかえって虚しくなるように思える。

今日私が、誰が死んでも世界は変わりなく回り続ける。
誰かが死んで立ちゆかなくなる世界のほうが、生きてるうちにもすぐに崩壊しそうで怖いのだけれど。

物語に頼らざるを得ない時期はあると思います。でもそれだけがすべてではない。その物語が終わっちゃっても、そうじゃなかったと気付いても、人生は人生で続いてしまう。

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