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全パン屋の客に告ぐ

もっと穏やかな気持ちでパンに接してください。あなたたちパン屋でパンを吟味している客の目つきは怖いのです。今日はいったいどいつにしてやろうかと捕虜を選ぶシーンのようです。
ただでさえ怖いのに、人のパン屋でそういう目をしているのですよ。パン屋の店主が閉店後自分の店のパンをそういった眼差しで眺めて興奮する悪趣味ならまだ良いのですが、しかし他人のパン屋の、まだ他人に所有権があるパンに対してそういったジラジラ瞳孔開き気味の目で、まさに物色しているのです、パン屋の客というのは。
なんの包装もなされていない剥き出しの生身の焼きたてホヤホヤのパンを眺める目としてはギラつきすぎていませんか。
お願いしますから、もっと、パンを食べてもいいし食べなくてもいい状態のようなニュートラルな目でパンを選んでください。

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