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(エッセイ)尊敬する人を考えていたら「さくらももこ」に行きついた

「あなたが一番尊敬する人を教えてください」

この質問にあなたはなんて答えますか?

僕は24年間も生きているのにずっとこの質問に上手く答えられずにいた。

就活でこの質問をされたときは、前日にスティーブ・ジョブズの映画を見た影響かとっさにスティーブ・ジョブズと答えた。

我ながら実に無難な回答だと思う。無難すぎて何の面白みもない。

尊敬する人を問う質問は、答える人の人となりが非常によく見える質問だと思う。だからこそ、スティーブ・ジョブズやイチロー、お母さんなど誰もが回答しそうな人を挙げるのはなんか違う気がする。

かと言って、マイナー過ぎる人を挙げるのもどうかと思う。

メジャー過ぎず、マイナー過ぎず、誰もが知っているけど、質問者が思わず「その人を答えるか!」と意外に思うような人を答えたい。

こんな感じで、ずっと結論が出ないでいた僕の尊敬する人物。しかし、最近ようやく結論が出ようとしている。

僕が尊敬する人物は、「さくらももこ」なのかもしれない。さくらももこと言えば、漫画「ちびまる子ちゃん」の作者として有名だが、エッセイや作詞でも成功を収めている。(という僕も踊るぽんぽこりんをさくらももこが作詞したこと知ったのは、高校生になってからだ。)

僕がさくらももこを尊敬する理由は、彼女の日常に対しての観察力と観察したことを面白く表現する表現力の豊かさにある。彼女は、日常を独特の感性で面白く表現することの天才だ。

暑い夏の日にアイスを食べて昼寝すること、ボロい物干場で植物を育てること、お風呂で父親と歌を歌うこと。なんでもない日常が彼女のフィルターを通すことによって、色鮮やかで特別なものに変わる。

きっと本当に大切なものはなんでもない日常の中に隠されている思う。そして、それを探し出すことが人生の意味なのかもしれない。

さくらももこ程面白い文章も上手な絵もかけないが、僕もさくらももこのように日常を楽しみながら「書くこと」と「描くこと」をこれからも続けて行きたいと思う。

さあ、僕の尊敬する人は決まった。後は、「あなたの尊敬する人物は?」と質問してくれる面接官が現れるのを待つだけだ。

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