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ブルラビ結成!

⭐︎私のオリキャラ「BLUERABBITS’」(ブルラビ)の結成までの流れです。

何回も書き直したので読んでくださった方はコメントいただけると嬉しいです♪


登場人物

Drums 谷陽菜(たにはるな)

154cm・O型
頑固で泣き虫
大好物はハンバーグ。


Bass / Chorus 野村ひかり(のむらひかり)

156cm・B型
のんびりテキトー。
大好物はちくわ。


Guitar / Vocal 小久保葵(こくぼあおい)

156cm・A型
執念深さが持ち味。
大好物はオクラ。


ドラムの怪獣の夢

 谷陽菜は中学二年生の女の子。同級生の男の子二人と、親友の野村ひかりと四人でバンドを組んでドラムを叩いていた。

小学校の頃からドラムを習っていた彼女は、演奏力に長けていた。少しでもメンバーが自分のドラムについてこなかったら、途中で演奏を止めて容赦なく不満をぶつけた。しかし、逆に彼女は自分がミスした時に注意されると、逆ギレして泣き喚いた。

彼女はバンドメンバーからこう陰口を言われていた。

「…怪獣は人間の言葉がわからないんだよ。」


 秋。陽菜は高校生No.1バンドに輝いたバンド、「teamOZ」の演奏を見るためにバンドメンバーであり親友の野村ひかりとともに慶政女子高校へ向かう。高校生とは思えないほどの演奏力、ギターボーカルで歌姫・新垣美咲(がっきー)の歌唱力、会場の盛り上がり、全てに衝撃を受けた陽菜は演奏のラストでドラム・東園あずみ(あずみん)が観客に投げたドラムスティックを偶然にも手にする。

 たまらず、teamOZに会うために立ち入り禁止の扉を駆け抜けた陽菜は、扉の向こうでteamOZに自身が体験した感動を伝えた。すると、あずみは陽菜に

「今日の私たちを超える感動を作ってほしい。慶華祭で…」

と伝える。陽菜は慶政女子高校への進学を本気で考えるようになる。




 =怪獣=陽菜のわがままに我慢ができなくなっていたバンドメンバーは、陽菜をバンドから追い出しに出る。「怪獣のドラムにはついていけない。」バンドメンバーからそのように告げられ、陽菜はバンドを脱退する。涙ながらに呼び止めたひかりをも振り切って…陽菜はひとり慶政女子高校の受験を決意する。

 猛勉強の末臨んだ受験会場。そこにいたのは…ひかりだった。幼少期から陽菜を知るひかりは、高い目標に向けて突き進む陽菜と共にバンドを続けることを望み、こっそり陽菜の跡をつけてきたのだ。陽菜はひかりと共に、慶華祭でteamOZを超えるライブをすることを決意する。


吃音ガールの夢


 慶政女子高校の入学式。そこ現れた一人の少女・小久保葵は、煌びやかな雰囲気に呑まれていた。葵は幼少期から言葉が出なくなる「吃音症」と言う障害に悩まされ、人目を避けて生きてきた。

 そんな彼女を支え続けてきたのが音楽だ。教室の隅っこで、大きなヘッドホンで音楽を聞いていた葵は、流れてくる音楽に勇気づけられてきた。自分らしく生きてこれなかった葵は、自分らしさをさらけだすかのように歌うギターボーカルに憧れていた。

 しかし、葵は一歩踏み出せずにいた。

 こんな人目を避け続けた自分がギターボーカルになるだなんて、まるでゴキブリが蝶になりたいと願うようなものだ…!

 吃音症を拗らせて、バンドを組む友達も作れなかった葵は、一人部屋でエアギターを弾いては、理想と現実の差に悔しさを滲ませた。


自己紹介

 初めてのホームルーム。そこで葵は最初の壁にぶち当たる。それは…自己紹介だ。人前で、自分自身について話す。葵が最も苦手なことだった。中学時代、友達もおらず人目を避け続けてきた葵に話すことなど何もなかった。何を話そうか考えれば考えるほど、頭が真っ白になる。ついに何も考えられなかった葵は、緊張して自己紹介で何も言葉が出なくなってしまった。

 心配そうに見つめるクラスの子と先生の表情は、葵の目には入ってこなかった。葵はまたしても失敗してしまった。高校で一念発起して生まれ変わろうとしていた葵の目論見は打ち砕かれた。このままではまた中学時代と同じ自分を生きることになってしまう…。焦った葵の耳に、とあるクラスメイトの自己紹介が聞こえてきた。



「中学時代、バンドを組んでいてドラムをやっていました。高校では軽音部に入って慶華祭で盛り上がるようなライブをしたいです。」



 少女の名前は、谷陽菜といった。一人で軽音部に入る勇気を打ち砕かれてしまっていた葵は、彼女と仲良くなって一緒に軽音部に入ろうと決めた。一人の友達を作ること。それすらできなければ、私にギターボーカルは無理だ…。葵にとって、陽菜は最後の望みだった。この自己紹介が、二人の交点となる。


夢潰える

 軽音部に入ろうとしているクラスメイト、谷陽菜と仲良くなって一緒に軽音部に入ろうと決めた葵だったが、なかなかその一歩が踏み出せなかった。自分は吃音を抱えている。そんな私が話しかけて、迷惑にならないだろうか。また自分を傷つける結果にならないだろうか…。

 考えあぐねていると、陽菜と一緒に話していたひかりが葵が話したそうにしていることに気づいた。ひかりは葵にとても優しく接してくれた。しかし、一緒にいた陽菜はオドオドした葵の様子をあまりよく思っていないようだった。「私もバンドを組みたい」その一言を伝えることが、葵にとっては難しいことだった。緊張すると、余計に葵の口から言葉が出てこなくなってしまっていた。

 とうとう、葵の様子に陽菜を怒らせてしまった。陽菜は葵を突っぱねてひかりと共に軽音部の仮入部に向かった。教室を出る時、ひかりは葵が何か伝えたかったのではないか…と、葵の様子を心配そうに見ていたが、陽菜と共に行ってしまった。

 教室に残された葵は、中学から使っている大きなヘッドホンを耳にして静かに学校を出た。ギターボーカルになるという夢は、叶えられなかった。いつも自分を慰めてくれたバンドボーカルの声も、何も響かなかった。葵は河川敷にかかる橋の上でヘッドホンを外し、地面に投げてしまった。あっと声を上げた時には中学時代の孤独を埋めてくれた相棒は壊れてしまっていた。葵はどうすることもできず、ただ涙を流すことしかできなかった。



一方、陽菜とひかりは軽音部へ仮入部するために、部活の活動拠点を探していた。しかし、いくら探しても軽音部が見つからない…。二手になって探すも、結局見つけることはできなかった。陽菜は職員室に行き、軽音部の場所を聞き出そうとした。すると、職員室の教師から告げられたのは、「軽音部が昨年廃部になった」という衝撃の事実だった。理由は「重大な規約違反」。それ以上は、何一つ教えてくれなかった。

 軽音部の廃部は、昨年の慶華祭の直前、突然の出来事だったという。慶華祭でteamOZを超えるライブをしようとしていた陽菜の目標はうち砕かれた。陽菜は中庭で一人塞ぎ込んでしまった。ひかりは陽菜に慰めの言葉をかけたが、陽菜には何も響かなかった。自暴自棄になり、ついにひかりにも八つ当たりをしてしまう。ひかりは陽菜のもとから無言で立ち去ってしまった。teamOZを超えるライブをするという陽菜の挑戦は終わった。

カラオケ

 数日後…陽菜は突然ひかりに放課後残るように伝えられる。あの一件があってから陽菜とひかりは会話をしなかった。陽菜はひかりに言われた通り放課後まで残った。一緒にいたのはひかりと…葵だった。 

なぜあの子も…?


 訝しんだ陽菜はひかりに一連の出来事を謝罪し、残るように伝えた理由を聞いた。



「カラオケいかない?葵ちゃんと、三人で!」


 ひかりは思いもかけぬ提案を持ちかけた。陽菜はおどおどと話す葵をよく思っていなかった。陽菜の答えはもちろんノー。そこに、数日前葵が陽菜とひかりに近づいた理由を告白する。

 葵はバンドを組んでギターボーカルに挑戦してみたかったことを陽菜とひかりに話す。そしてひかりが陽菜をカラオケに誘った理由…それは葵の歌声がギターボーカルに相応しいかを陽菜に確かめてもらうことだった。

 ひかりの提案に渋々ながら乗った陽菜は、ひかりと葵とともにカラオケへと向かった。


カラオケで葵が歌ったのは、葵が最近ハマっているアニメのOPソング…それは陽菜が憧れていたteamOZの曲だった。

 葵の歌声は、がっきーさんに比べると劣ってはいたが…何か、心を突き動かすような力強さがあった。生で聞くと…何かずんと響くような、不思議と、どんな歌声で歌うのか楽しみになれるような…そんな歌声だったのだ。


…はっ。

陽菜は、葵の歌声に聴き入ってしまっていた。



「一緒に組んでやる」


「えっ」


「勘違いしないでよ。ギターができなかったら意味ないんだから。足手纏いしたらすぐ出てってもらうから!」


葵の歌声は、頑固な陽菜を突き動かした。


「…はい!」

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現在細かい脚本作成中!

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