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【試写レポ】『X』試写会【36_2022】

ごきげんよう。雨宮はなです。
夏にはホラー!A24作品ということもあって期待値も高く、ぜひ試写会で鑑賞したいと思っていた作品です。
Filmarksさん、ありがとうございます!

この作品はすでに劇場公開済みですので、ネタバレに寛容な形で書きます。
プラス、実験的に「短めの文章」で「一文ずつ区切って」表記します。

作品について

この作品はA24の作品で、三部作があらかじめ決定されているホラー作品というのが特徴のひとつです。
そして老人と若者のぶつかり合いがあると。
これは非常にわくわくする要素が揃っていますね!
…映画好きには。

ミア・ゴスを初めて知った

主人公と敵キャラの老婆が同じ女優だと知ったのは映画を観終わってからのことでした。
それも、エンドロールですら気づかずトークイベントで話題に上がって気づきました。
それほど演じ分けがすごいのです、ミア・ゴスという女優は。
初めて知った人だけど。

ただ、個人的には美人とは思いませんでした。
そばかすメイクのせいだけではないと思います。
嫉妬されたり手を付けられるんじゃないかと不安になるような美しさを見いだせなかったので、そこは入り込めませんでした。

ブリタニー・スノウの当たり役!

ブリタニー・スノウは『ヘアスプレー』の”アンバー”役で知っている人が多いはず。
もう少し最近でいえば『ピッチ・パーフェクト』に出演しています。
つまり、”歌の上手な美人”さんです。

今回彼女が演じるのは「ザ・アメリカの美人ビッチ」!
クネクネ、キャピキャピな金髪白人ビッチはしっかり再現するけど、ブリタニー・スノウがすごいのはその先の表現があること!

賢さや思いやりをみせるシーン、タレント性をみせるシーンでキャラクターの奥深さを出してくれます。

鉄板を踏襲し、その先と奥に踏み込む!

この作品を鑑賞した人の意見として「ホラーとしての目新しさが無かった」というものが目立ったように思えました。
(Twitterをざっと見ただけですが)
それもそのはず、詳しい人たちの解説によると70年代のホラーをベースに演出が組んであるそうです。
そりゃあホラー映画があふれるようになった今では「どっかでみたな」という感想になってしまうかもしれませんね。

ただ、それは「ホラーを見慣れた人の感想」だというのが私の考えです。
映画館にあまりいかない、映画をそもそもあまり観ないという人には十分怖い演出です。

それに、恐怖の対象がお決まりのものだけでないのがこの作品の特徴。
「老い」に関する恐怖、鉄板のキャラクター設定だけで終わらせない人物描写。
他にも宗教、親子関係、女性性や男性性…観ようと思えばいくらでも観られる要素のある面白い映画です!

試写会について

久しぶりにユーロライブに行きましたが、ロビーにずらりと貼られたポスターにはやっぱりわくわくしてしまうものです。
顔ハメパネルもあったけど、あれは劇場に置かれるのでしょうか?

前の方に座っていたので後ろの様子はわかりません。
暗くなってきてから座った人がいたくらいで、着信音やバイブ音はならなかった気がします。

フライヤーとステッカーをお土産にいただきました。

トークイベントについて

デザイナーの大島依堤亜さん、映画ライターのSYOさんによる対談でした。
以前、映画関係で発信を生業にしている方の進行でだいぶ苦い思いをしたのもあり、知らない方だったため
「ライターさんといってもどんなジャンルの…? インタビューできる人なの…?」
と不安でしたが、全く無用な心配でした。
めちゃくちゃ聞き上手!
そして、受け方も展開の仕方も、ご自身の意見の言い方も上手でした。
後から調べたらものすごい数のお仕事をこなしている方でした。

大島依堤亜さんは最近の気になる作品パンフレットのデザイナーとしてよく名前をお見掛けしていました。
わかりにくい通販フォームに翻弄されて、この日の衣装の予定が狂っちゃったそうです。
このエピソードと話す様子にお人柄が出ていて、デザインとのギャップが興味深かったです。

さいごに

誰もが通る「若い」時間。
誰もが行き着く「老い」た自分。
若さに執着した時点で人は老いるのだなぁと感じました。

また、「一般的に」という表現や「見たまま」を過信してはいけないこと、
「弱者と呼ばれる人間は本当に弱者なのか」ということを考えさせられました。

エンタメとしてだけでなく自分への投げかけ素材としても優秀な『X』は、全国ロードショー中!

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