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第二百五十六夜 『トライ・アンド・エラー』

「これを実行するためには、きちんとして中長期計画を立てる必要がありますね。」

アメリは現在、資金調達の手段を模索している。

ビジネス規模の拡大と官公庁への知名度の向上のための資金調達である。
特に重要な点は知名度の向上。認知の部分にある。

アメリの目指すビジョンである「全日本国民のライフプランの可視化」は一企業の努力では成し得ない。
これは諦めではなく、役割の違いである。

そこでアメリはそれらを国の管轄で推進できないかと考えており、経済産業省や厚生労働省含め、そういった方向性の施策がチラホラと見受けられるようになってきた。

今のまま、身近な誰かの力になれる働き方も好きである。
しかし、それをより広範にサービスとして提供するには、人的なリソースも時間的なリソースも到底足りていないのである。

誰しもが将来の夢を持てるような社会。
それは綺麗事ではなく、今の社会基準では資産を築くことで大抵はなし得る。その手伝いをするFPが全国民にサービスを提供することができれば、そんな社会も実現できるのではないだろうか。

しかし、それらのサービスは営利目的として行う場合、非常に折り合いがつきにくい。
だからこそ、アメリが目指すべき先には公的な機関との連携があるのである。

そのための準備資料をこれから作っていくのである。

おそらく、拙い資料から始まり、何度も手直しをするだろう。
実現不可能だと指摘を受けるだろう。

千里の道も一歩から。先ずはどんな内容でもいい。他人に見られて指摘されて叩き上げればいい。
一番時間のかかる作業だろう。

しかし、同時に直すごとにその目的に近づいていくだろうし、賛同者も増えるだろう。
そう思いながら資料を着手する。

我々のサービスが、FPとしてのサービスが、世の中を変えることができるとただただ信じて進むのみである。

物語の続きはまた次の夜に…良い夢を。

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