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マクドナルド:成長の歴史と1-3月決算/Q1,2024年より

マクドナルドの成功物語は、ファストフード業界に革命をもたらしたレイ・クロックのビジョンから始まりました。本記事では、マクドナルドの創業から最新の業績までを包括的に紹介し、地域社会への貢献活動にもスポットライトを当てます。世界中の消費者に愛され続ける理由と、企業としての成長戦略を解説。マクドナルドの全貌を知りたい方にとって必見の内容です。

 

マクドナルド創業秘話

レイ・クロックが世界的チェーン店を築いた方法

1940年、リチャード(ディック)・マクドナルドとモーリス(マック)・マクドナルドが、カリフォルニア州サンバーナーディーノで最初の「マクドナルド兄弟ハンバーガー店」を開業。この店舗は現在のマクドナルドの原型となるものでした。

マクドナルドの成功を語る上で欠かせない人物、それがレイ・クロックです。クロックは1902年にイリノイ州で生まれ、高校中退後に様々な職業を経験しました。1941年、39歳の時にマルチミキサーの販売会社を経営し、事業を順調に展開していました。そこに、彼の人生を大きく変える出来事が1954年に起こります。カリフォルニア州サンバーナーディーノにあるマクドナルド兄弟が経営するドライブインレストランから、一度に8台ものマルチミキサーの注文が入ったのです。

クロックはこのレストランに興味を持ち、実際に訪れてみることにしました。彼が目にしたのは、限られたメニュー、セルフサービス方式、使い捨て容器の使用など、合理化と効率化を徹底的に追求した革新的な経営スタイルでした。このスタイルに感銘を受けたクロックは、マクドナルド兄弟にフランチャイズ展開を提案し、1955年にマクドナルドの経営権を買い取ります。彼は52歳にしてマクドナルドのフランチャイズ展開をスタートさせ、世界的なチェーン店へと成長させる礎を築きます。

クロックの情熱と先見性が、今日のマクドナルドを作り上げたと言えるでしょう。彼のビジョンが、ファストフード業界に革命をもたらし、マクドナルドを世界的な企業へと成長させました。(映画では、クロックのダーク面がクローズアップ!?)

マクドナルドのフランチャイズビジネスモデル

マクドナルドの成功の大きな要因の一つは、その強力なフランチャイズビジネスモデルにあります。フランチャイズは、個々の事業者がマクドナルドのブランドとビジネスシステムを使用してレストランを運営する形態。

1. フランチャイズの基本構造

マクドナルドのフランチャイズビジネスモデルは、主に3つに分類されます。

  1. 従来のフランチャイズ: マクドナルドが店舗の土地と建物を所有し、フランチャイズオーナーに賃貸する形式。オーナーは店舗の運営と管理を行い、売上の一部をロイヤルティとしてマクドナルドに支払います。

  2. 開発ライセンス: 特定の地域や国において、ライセンシーがマクドナルドブランドを使用して店舗を開発し、運営する形式。ライセンシーはマクドナルドにライセンス料を支払い、独立してビジネスを展開します。

  3. 系列会社運営: マクドナルドが直接運営する店舗。フランチャイズオーナーとは異なり、これらの店舗は完全にマクドナルドの所有・運営となります。

マクドナルドのフランチャイズビジネスモデルは、同社の成功の基盤となる重要な要素です。強力なブランド力、包括的なサポート、効率的な運営システムを提供することで、フランチャイズオーナーが成功しやすい環境を整えています。初期投資の高さや運営の制約などのデメリットを指摘されるケースもありますが、総じて、フランチャイズモデルは、マクドナルドの成長と拡大を支える強力なビジネス戦略であり続けています。

About マクドナルド

  • 創業:1940年

  • 設立:1955年

  • 上場年: 1965年

  • ティッカー・シンボル:WMT

  • セクター: 一般消費財(Comsumer Discretionary)

  • 時価総額: 約1,802億ドル(約28.8兆円,7/1時点)

  • 年間の売上高: 255億ドル(2023年,会計年度12月通期)

  • ライバル企業: スターバックス(SBUX)

  • 日本での同業種: モスフードサービス(8153),日本KFCホールディングス(9873)

  • 本社:米国イリノイ州

3. 直近の決算

2024年第1四半期(1-3月)の業績を発表したマクドナルドは、引き続き堅調な成長を見せています。全世界の既存店売上高は1.9%増加し、13四半期連続でプラス成長を記録。当四半期の連結売上高は60億ドルを超え、恒常為替レートベースで前年同期比4%超の増加を達成。また、50のロイヤルティ市場におけるロイヤルティ会員に対するシステム全体の売上は、12ヶ月累計で約250億ドル、当四半期では60億ドル超となりました。

  • 売上高: 61億6,900万ドル(前年同期比+5%増)
    -米国: 25.9億ドル。(同+3%)
    国際運営市場部門(オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、英国):29.5億ドル(+7%)
    -国際開発ライセンス市場部門(ブラジル、中国、日本): 6.2億ドル。

  • 営業利益:27.6億ドル(同+8%増)

  • 当期利益:19.3億ドル(同+7%増)

  • 希薄化後1株当たり利益: 2.66ドルで(同+9%の増加)

  • 世界の既存店売上高: (同+1.9%)米国および海外運営市場セグメントの既存店売上高のプラスを反映


地域社会への貢献

安全な通学を応援!マクドナルド、全国の新小学1年生にホイッスルを配布

マクドナルドは、地域社会への貢献活動にも積極的に取り組んでいます。例えば、新小学1年生が毎日笑顔で安全に通学できるように、安全ホイッスルを無料で提供しています。今年4月には、全国47都道府県の新小学1年生の約8割に当たる775,700個を配布しました。また、店舗プロモーションとして「てりたま」シリーズや「チキン竜田」シリーズなど、季節限定の商品を販売し、顧客から好評を得ています。

DRIFT Twins

さらに、マクドナルドは「ハッピーミール® トミカ」の発売を記念して、TOYOTA GAZOO Racing、タカラトミーと協力し、4月4日に子どもたちの夢を応援するためのスペシャルビデオ「DRIFT Twins」を公開しています。

47年連続増配

資本配分の考え方

マクドナルドのアニュアルレポート(2023年)には

-フリー・キャッシュ・フローの最適化と株主への優先的還元を資本配分の哲学としているとあります。その上で、

  • 事業に投資、成長させリターンを得る

  • 47年連続増配

  • 強固なバランスシートの維持と自社株買い

配当利回りの目安

  • 配当実績:1.67ドル

  • 年間配当:1.67×4=6.68ドル

  • 株価:249.99ドル(7/1終値)

  • *配当利回り:6.68/249.99×100=2.67%

*手数料、税金は考慮していません。また購入時の株価によって、配当利回りは変わってきます。

まとめ

2023年マクドナルドのアニュアルレポートには、

Our Purpose-Feed and foster communities
-(コミュニティを養い、育てる)
Our Mission-Making delicious feel-good moments easy for everyone
-( おいしいひとときを、誰にでも簡単に)

との記載があり、食事を通じ、人と人とのつながりを大事にする、マクドナルドの魅力を垣間見ることができました。

マクドナルドは、その創業から今日に至るまで、絶え間ない革新と成長を続けています。レイ・クロックの情熱と先見性が、世界的なファストフードチェーンの基盤を築き上げ、現在の堅調な業績と地域社会への貢献活動が、マクドナルドのブランド価値をさらに高めていると思います。今後も、消費者の期待に応えるための取り組みを続け、持続可能な成長を目指していくことが期待されています。

*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

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