アルファベット、AIへの野心:【AI戦争勃発!?マグニフィセント・セブン7社の戦略比較】
アルファベット、グーグル(GOOG,GOOGL)が2023年12月に発表した、自社開発の大規模言語モデル(LLM)「Gemini」シリーズは、テキスト、画像、音声、動画など多様なデータ形式を理解し処理できるAIモデルです。GoogleはGeminiを自社のAIサービスに順次搭載しており、ライバルの<OpenAI、Chat-GPT-マイクロソフト連合>や<アマゾン-Anthropic(アンソロピック)グループ>などと、AI分野でしのぎを削っています。
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強みのグーグルクラウド
アルファベットは、Google Cloud部門を通じて、企業向けのクラウドサービスを提供。Google Cloud部門では、クラウド基盤サービス(IaaSやPaaS)の「Google Cloud Platform(GCP)」や、
クラウドで提供する企業向けオフィスソフトウェアサービス(SaaS)である「Google Workspace(グーグル・ワークスペース)」など、多岐にわたる製品を展開。幅広いサービスにより、Google Cloudは企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を強力に支援しています。
ここ数年の生成AI(人工知能)拡大を背景に、Google Cloud部門の成長率は加速傾向にあります。Googleは自社製の「Gemini」シリーズを展開し、その技術をGoogle CloudのAIプラットフォーム「Vertex AI」を通じて企業に提供。複数のメディア形式にも対応する高性能なGminiを、企業が活用することで、より高度な生成AIソリューションを構築することを可能としました。
AI重視戦略
全社を上げて
Googleが従来の強みを活かしながら、AIを最大限に成長させることに全社をあげて取り組んでいます。
AIを全製品・サービスに組み込む方針を掲げ、四半期あたり約120億ドルの設備投資の大部分をAI関連に充てています。
自社開発のAIモデル「Gemini」を中心に据え、検索、クラウド、YouTube等の主要サービスにAI機能を統合。
研究開発体制の強化
Google DeepMindを設立し、AI研究開発を一元化。モデル開発の効率化と能力向上を目指します。
Google Research部門を再編し、基礎研究とAI応用研究に注力。
製品・サービスへの展開
検索にAI機能「AI Overview」を導入し、複雑な質問への回答や新しい検索方法を提供。
Google CloudにAIインフラストラクチャと生成AIソリューションを導入し、顧客企業の収益増加に貢献。
YouTubeやGoogle Workspaceなど、主要サービスにAI機能を順次実装。
Geminiを活用した生成AIは、さまざまな業界において革新的な可能性を提供。例えば、マーケティングやカスタマーサポート、製品開発など、多くの業務において、自動化や効率化が期待されています。Geminiのマルチモーダル機能により、企業はテキストのみならず、画像解析や音声認識といった複雑なタスクも一貫して処理できるため、業務の多様なニーズに対応する柔軟性を兼ね備えています。
Gemini for Google Workspace
*SaaS分野においては、Google Workspaceに生成AIを搭載したを提供することで、オフィス業務の生産性向上が図られ、サービスは、文書の自動生成やメールの下書きの作成、スプレッドシートのデータ分析など、日常の業務プロセスを効率化するためのさまざまなAI機能を備えています。
*SaaS -(Software as a Service-ソフトウエア・アズ・ア・サービス-”サース”)-ソフト企業がインターネット経由でアプリを提供。
その他、
Iaas-(Infrastructure as a Service-インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス-“イアース”)-システムインフラ(サーバー、ストレージ、ネットワークなど)をインターネット経由で提供
Paas-Platform as a Service-プラットフォーム・アズ・ア・サービス-“パース”)-アプリケーションの実行環境を提供
があります。
Geminiによって強化されたGoogle Workspaceは、ユーザーがより迅速に作業を完了し、創造的なタスクに集中できる環境を展開しています。
Vertex AI
Google CloudのAIプラットフォーム「Vertex AI」もまた、企業のAI導入を加速させるための重要な役割を果たしています。Vertex AIは、企業が自社のデータを活用してAIモデルをトレーニングし、生成AIアプリケーションを開発・デプロイ(開発したMLモデル<機械学習モデル>を実際の運用環境に配置し、利用可能な状態にすること)するのを支援する統合プラットフォーム。企業は自社に最適なAIソリューションを柔軟に構築でき、事業の競争力を強化することができます。
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責任あるAI開発
責任あるAI開発のため、専門チームをDeepMindに移管し、モデル開発との連携を強化。
AI機能のテストや評価プロセスを強化し、精度と安全性の向上に努める。
Alphabetが提供する多くの生成AIソリューションは、セキュリティとプライバシー保護を重視しつつ、企業が生成AIを活用して業務の効率化と自動化を進めるための幅広いツールを提供。
また、生成AIを使った企業向けアプリケーションの開発においては、責任あるAIの実現を目指しユーザーのデータが安全に保護されるよう設計されています。
この戦略により、AlphabetはAI市場でのリーダーシップを維持しつつ、既存事業の成長と新規事業の創出を目指しています。
まとめ
アルファベットはGoogle Cloud部門を通じ、生成AI技術の進化と普及において中心的な役割を果たすに違いありません。生成AIとクラウドインフラの融合により、米国に限らず、世界の企業には、ますます高度なデジタルトランスフォーメーションを推進し、新たな市場機会を開拓することが期待されています。
ライバルのAI↓
*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
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