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文芸部と短歌。

文芸部に入部したのは、夏が終わったころ。見学には行ったものの、マネージャーが3年生しかいないから入ってくれと入学前から誘われていた男子バレー部のマネージャーで精一杯で、週に1回の文芸部との両立ができるか不安でした。同級生が1人も入部していなかった、というのもあります。でも、小学校の頃から短歌や俳句が好きで文芸部を題材にした小説を読んでいたわたしは文芸部への憧れを捨てられませんでした。短歌甲子園で先輩たちの詠む短歌をTwitterで追い続けていました。クラスには馴染めなかったけれど、マネージャーと高校生活に慣れてようやく、文芸部に入ろう、という気持ちが固まりました。今では短歌沼にズブズブで入部したことを本当に良かったと思っています。

わたしにとって短歌は忘れてしまいたいようなことも忘れたくないことも、一瞬として切り取れるし、わたしの醜い感情も短歌にすればうつくしく錯覚できるもの。普段はたくさんの感情のなかで溺れているから短歌を詠んでいるときは上手に呼吸ができます。感情移入しやすいから自分の感情だけでなく他人や家族、好きな人、友達の感情に溺れてしまうような日々。女子高生という生き物はうつくしいと思っているけれど、汚い部分は沢山あって、そんな自分を否定してしまう日々。そんな日々を綺麗なものにできるのが短歌。偽りかもしれないし、見せかけかもしれない。それでいいんです。高校生という多感な時期は永遠じゃない。だからこそ大人になって振り返ったときに綺麗なものとして振り返りたいから。自分さえ誤魔化すことができればいいと思います。勿論、素直な感情で詠んだものもたくさんあります。

基本的にわたしが詠む歌で多いのは恋愛です。ほとんどが実体験に基づいた歌で、好きだった人はそれを知っているはずです。高校1、2年生のときのわたしの高校生活のほとんどを占めていた人。今は連絡もとっていないし、今後とる予定もないけれど、いつか私の短歌がその人の目にとまればいいな、と思います。Twitterで回ってきて、我儘だけどわたしだと気付いてほしい。筆名は前と違うので気が付かないかもしれないし、回ってきても目もくれないかもしれない、けど。いつか、貴方が振った私は短歌をずっと続けているし幸せだよって言いたいです。あなたと居た時よりも今の方がずぅっと幸せだし、もっと幸せになる予定だよ、って。


(写真は大切で大好きで可愛い友達が撮影したものです。素敵でしょ!!)


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