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006_withコロナと経済活動と人材業界~PFの50%を突っ込む暴挙の話

 ここ半年以上前から、ずっとウォッチしている業界の一つ、それが『人材業界』です。今回は、一つの企業分析ではなく、『人材業界』の分析を中心に触れたいと思います。

1.なぜ『人材業界』か?

 まずマクロ的な動きとして、周知のとおり、インフレが見られます。コロナから経済活動が戻ってきているというのが主要因と思われますが、経済活動が戻る過程で発生している事象にはやはり注目したいところ。
 そこで目立つのは、「サプライチェーン」の寸断、そこからの回復かなと。そして、その「サプライチェーン」が少しずつ回復する中で、問題になるのはそれを支える労働力、つまり「人」です。実際、先行してアメリカでは人材不足問題が記事になってましたからね。
 そうした事情もふまえ、今後、アフターコロナとして興味惹かれるのは、『人材業界』となった訳です。

2.有効求人倍率を見る!

 身近にも起こっていますが、コロナによる休業、閉店。当然、求人状況に大きく影響します。ここで、政府により公表されている有効求人倍率の推移を確認します。

人材01_求人グラフ

有効求人倍率は、1人に対し企業から何件の求人があるかを示した倍率。ただし、ハローワーク経由の求人のみから算出は注意。

 コロナ前後で大きく変動していることがわかります。コロナ前(青丸囲み)は、1.4倍~1.5倍程度あったものが、20年9月頃までには1.0~1.05倍にまで低下。コロナで求人が休業、閉店が増加→求人が低下というわかりやすい流れです。
 一方で、直近はどうか、続けて見てみます。

人材02_求人グラフ

【引用元】独立行政法人・労働政策研究・研修機構HPよりデータ参照、加工。

 急にグラフがしょぼくなったのは私がざっくりエクセルで作成したためです(前述のデータと同じソースからグラフが入手できなかったので)。フォーマットが違う点はご容赦ください。また、前述データと期間重複させています。
 さて、グラフを見ます。21年1月で上昇後、横ばいでしたが21年6月1.13倍、7月1.15倍と上昇傾向が見られます。緊急事態宣言も発出されていますが、いよいよ人流も思うように止まらなくなっており、「コロナと共存」の方向に進んでいることが伺えます。
 話を戻し有効求人倍率です。直近、2か月連続で上昇しています。コロナ前の1.5倍に比べるとまだまだですが、上昇していることは一つのトレンド変化と見てよいのではないでしょうか。
 もちろん、有効求人倍率はハローワーク経由のみ集計されており、労働市場全体を反映しているものではない点、留意が必要ですが、それでも目安としては十分です。

以上から、
・withコロナへ進んでいる→経済活動の緩やかな戻り
・有効求人倍率の上昇→他の求人経由でも上昇していると推測
⇒「人材業界」の需要が増加するという見立て

という見立てを持っています。

3.投資戦略

 上記の経済状況、業界状況をふまえ、個人的には、半年以上前から『人材業界』関連の個別銘柄にPFの50%程度を投入しています。
 基本、私の投資手法は「潮目が変わり売買法」(勝手に呼称)なので、分析、検討した流れ、趨勢・大局観が変わらない限り持ち続けます。
 当初、評価損もxxx万~xxx万といった時期もありましたが、、、直近でようやく益に転じてきました(若干、選挙絡みの上昇も少なからずありましたが)。
 とはいえ、当初分析した状況と潮目は変わっていない判断なので、もうしばらく保有というスタンスは変わりません。
 ちなみに、もちろん『テーマ株』というだけで購入していません。当業界に関する銘柄をピックアップし、①追加の業界分析、②指標分析(収益性、安全性、効率性)、③過去の株価推移、④指標分析(PBR、PER、PEGレシオ、CAGR等)、⑤財務諸表分析(CF分析⇒PL⇒BS⇒注記)を経て、クリアした2銘柄に投資という判断をしています。
 ここでは割愛しますが、また、他の記事で記載しているくらいの簡便評価は機会があれば紹介したいと思います(が、自身が保有している銘柄に触れるのはよくないか?)。



 以上、今回は、個別企業ではなく、気になる『業界分析』をご紹介しました。もちろん、投資判断は自己責任、PFの50%を個別銘柄に投資するマネはお勧めしませんのであしからず!

雨降らし。

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