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作品の感想

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自身の記事から、様々な作品の感想をまとめています。
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記事一覧

本 『ふたり は ひとり』

『ふたり  は  ひとり』 西尾勝彦 ⁡ ⁡ 言葉のたくさんいらないとき 意味のたくさんいらな…

映画 『あんのこと』 『関心領域』

先月、映画2本をはしごで観てきました。 ⁡ 『あんのこと』 『関心領域』 ⁡ 世界の平和を願う…

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映画『悪は存在しない』

先月観て、何か実態の知れない「不穏」に包まれたまま、一言思ったことをメモに残すだけ残して…

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本『ともだちは海のにおい』

『ともだちは海のにおい』 工藤直子 長新太 絵 本当に大好き。 この本の良さを伝えるために…

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本『ゾマーさんのこと』

『ゾマーさんのこと』 パトリック・ジュースキント ジャン=ジャック・サンペ 絵 池内 紀 訳…

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映画『PERFECT DAYS』

映画『PERFECT DAYS』を観てきました。 素晴らしい映画でした。 ーーー 映画を観て体感として…

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映画『正欲』

12月の頭に映画『正欲』を観てきました。 その時のことと、考えたことを以下に。 登場人物、延いては世のすべての人を掬い上げよう、その深い深い根を掘り下げ、掘り下げたその先はどこかに繋がる(一致)とか、出口(救い)があるだろうという思いで観ていた。それはさながら地面の至る所を掘り下げる様に。だけどどこにも繋がらなければ辿り着く所も無く、ただただ足下が不安定になっていって、体がぐらつき、私は酔って物理的に気分が悪くなってしまった。 足下がぐらついたというのは例えであるけれど、

本『夜と霧』

「夜と霧」 新版 ヴィクトール・E・フランクル 池田香代子 訳 みすず書房 この「夜と霧」…

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カフカ『審判』

読み終えました。時間がかかったぁ。 ⁡ カフカの文体自体は退屈しないのですが、前半の主人公…

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カフカ

カフカの『審判』 ちびちびと読み始め。 『変身』は駆け抜ける様に読んだ。 読後、ただただ「…

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夏目漱石『こゝろ』

夏目漱石の『こゝろ』。 読み進めるのが遅い私だけれど、割と一気に読み終わった。それぐらい…

映画『丘の上の本屋さん』

映画『丘の上の本屋さん』を観てきました。 ⁡ あたたかく、ふつうに、大切なことを話してくれ…

映画『対峙』

映画『対峙』を観てきました。 ニュースを見られない私は、この映画も見られないかなと思って…

映画『ippo』

先日、柄本佑監督の映画『ippo』を観てきました。 とても良かったです。 ⁡ 色々なものを削ぎ落とし過ぎて、触り「心地」がなくなった様なそれではなくて、ちゃんとざらざらした「心地」がある映画。その細かい凹凸が私にとてもフィットしました。手作りのものが手に取った時に心地が良い様に、きっと、色んな人にフィットする作品なのだろうなぁ。 ⁡ この映画は三つの短編作品から成っており、それぞれ、一つの場所で二人の男が会話するというシンプルな設定。場面や人が大きく動く訳ではない中で、でも感