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自身の記事の中から、詩をまとめています。
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2023年2月の記事一覧

君に触れ

たしかに経験したはずなのに 振り返るとまるで 白黒の無声映画の様で 無味無臭のそれは 平面的…

ほんとはね

とてとてと 歩くあの子が またこけた 座っておいでと 皆は言う とぼとぼと 帰るあの子は つま…

探し物

リモコンを手に取る 視界の隅で 光がぱちぱちと瞬く ⁡ 暗い部屋 コートから冬の匂い ⁡ 違う …

陽光を飲む

箱の中 思考は四方に跳ね返り 私にぶつかっては 辺りに散らばっていく ⁡ カーテンの隙間を見…

強がり

寒さに強いねって言われる私に 足先の温度を教えてくれた人 ⁡ 我慢じゃない。 なのに触れたそ…

虚像

笑っている人を初めて見て 僕は笑わないことを知った ⁡ 止まっている人に気づいて 僕が動いて…

processing...

理不尽

Shi

生が怖い それを感じさせるものから 遠のきたい なのに 物音がする 図々しいくらいに 生が営…

自戒

無題

着地

気づいた時 スマートフォンから私がこちらを見ていた 色も陰影も落ちてしまって 表情すら滑り落ちてしまった様だ その顔を見る 誰だとか異様だとか怖いとかましてや美醜とか そんな客観性はなく それが反射だとも思わない 私はそんな顔で世界を見 自分を見ている 今この瞬間が 只この瞬間だ それが世界で 「心」がないだけだ 「心」があると即ち 世界は別次元となる 私は世界の一部になっただけだ