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5/29 単行本『沙を噛め、肺魚』発売

 こんにちは、鯨井あめです。
 夏の始まりのような暑い日々が続きますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
 本日は新刊のお知らせです。

単行本『沙を噛め、肺魚』発売

 5/29に、単行本『沙を噛め、肺魚』が発売されました。

『沙を噛め、肺魚』の書影。青色を基調とした幻想的なイラスト。白い沙地に横向きに三角座りをする少女が、中央に描かれている。少女の傍にアコースティックギターと木箱、沙に埋もれかけた木の板がある。少女の背後には大きな嵌めこみ窓があり、その向こうには白い沙丘が続いている。宙には二匹の肺魚が泳いでいる。本の帯は黄色で、文章は以下の通り。「世界が沙嵐に襲われ、芸術は機械が創るものになった――それでもあなたは「やりたいこと」に突き進みますか? 「やるべきこと」を全うできますか? 将来に悩めるZ世代、必読!」
『沙を噛め、肺魚』書影(講談社BOOK倶楽部より)

沙に覆われてしまった世界。人々は何よりも安定を目指すようになっていた。
安定した仕事で稼いで、機械で娯楽を享受して、どこに遠出することもなく、安全で、快適な、この街で、ささやかな幸せが至上。

それでも音楽が好きな少女・ロピは第9オアシスでパパと二人で暮らしている。親友のエーナや周りの大人に反対されながら、自分の音楽を追い求める。
特にやりたいこともない少年・ルウシュは、母と同じ気象予報士になるため日々勉強していた。いっぽうで好きなことに一生懸命な友人に劣等感は強まり、夢中になれることを探しはじめ……

青春小説の旗手が将来に悩むZ世代に捧ぐ、傑作のディストピア長編。

(講談社BOOK倶楽部より)

 幻想的なイラストを描いてくださったのは風海さんX)、目を惹く装幀は岡本歌織(next door design)さんです。白い沙に覆われた世界を表現してくださいました。
 帯の下と裏表紙もとっても素敵なので、お手に取っていただければ嬉しいです。
 POPも大変おしゃれに仕上げていただきましたので、ぜひ本屋さんでご覧ください。

 また本作にコメントをお寄せくださった書店員さまに、この場を借りてお礼申し上げます。
 作者として、いち小説好きとして、本と人をつなぐ書店員さんからいただける感想は、また違った喜びがあります。本当にありがとうございます!

 6年前に思いつき、4年前から本格的に書き始め、改稿を重ねてきました。こうしてお届けすることができて感慨深いです。
 商業小説としては初のディストピアものです。
 よろしくお願いします🐟