6/22『小説現代6・7月合併号』刊行

 こんにちは。鯨井です。
 本日は夏至、しかも部分日食。なかなか稀有な一日ですね。

本題の前に、こちらの話題から。

 『晴れ、時々くらげを呼ぶ』が発売して約1週間。
 各地の書店さまがPOPを作ってくださり、応援してくださることに感謝する日々です。

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『晴れ、時々くらげを呼ぶ』(画像は講談社さまよりお借りしました)

 読書が嫌いで人と関わりたくない男子高校生と、読書が好きで雨乞いならぬクラゲ乞いをしている後輩女子の物語。

「僕たちは無力だから、遠くからありえないものを呼ぶ。世界中に迷惑をかけるために」

 空からクラゲが降ってくるお話です。合言葉は「#読書って奇跡だ」。
 書籍になるにあたり、多くの方が本作りに携わってくださりました。
 表紙の写真はコハラタケルさん、モデルはJURIさん、装幀はnext door designの岡本歌織さん。
 冒頭コミカライズしらさや尚さん。
 PVも作っていただきました。
 帯コメントも大変豪華です。裏表紙側には書店員さまのコメントも掲載されています。ぜひ、お手にとってお確かめください。
 そして、お楽しみいただければ幸いです。

 詳細はこちら


さて、短編の話題。

 6/22刊行の小説現代6・7月合併号に、短編が掲載されます。

『ブラックコーヒーを好きになるまで』

 彼女と破局寸前の男子大学生が、見知らぬ男性に声をかけられた。
「チケットを余分に買ってしまったので、一緒にイベントに参加してほしい」とのこと。イベント名は『VRイベント・世界遺産とあなたを見つめ直す旅』。
 了承して会場に向かった主人公は、専用ゴーグルを装着し、VRの世界へダイブする。そこでブラックコーヒーと向き合っていくことになる。

 キーワードは「本質」「本音と建て前」「知ったかぶり」。
 扉絵はさん。繊細なタッチが美しい一枚です。

 本号には、小説現代長編新人賞の奨励賞を受賞された、中真大さんの『無駄花』も掲載されています。鼎談にあたって先に拝読しましたが、ぬかるみに嵌っていくような黒の、しかし鮮烈な赤が瞼に焼きつく作品でした。

 合併号、ということでかなり分厚い、盛りだくさんの一冊です。

以下、私事。

 ありがたいことに、twitter上で多くの方が「#晴れくらげ」で呟いてくださっています。
 いままでは「感想をいただければ御の字」「感想をいただけるくらいの作品にしよう」精神だったので、筆舌に尽くしがたい喜びがあります。
 が、それらの投稿にリプライや引用RTはせず、いいねやRTをしています。

 私に向けて発信された感想(リプライなど)にはお返事をするつもりです。
 しかし、私宛てではない感想ツイートに私が強く反応すると、投稿した方にご迷惑ではないかと考えてしまいます。
 これは、私自身がそうだから、ですね。読者の私が書いた「読了。おもしろかった!」が作者本人に見つかり、反応されると、「あなたに届くならもっとちゃんと書いたのに!」とテンパる。
 作者の私は「おもしろかった!」だけでも充分嬉しいのですが。

 「作者がいいねしてくれた!」と嬉しく思われる方がいらっしゃるのも存じております。私も、いいね=「ありがとうございます(+ここには書ききれないくらいの喜び)」のつもりで押しています。

※上記は個人の意見、こだわりです。他の方が感想に反応されている分には全然気にならないし、むしろ返信できてかっこいいなと思う。

 今回プロ作家として本を出させていただくにあたり、悩みましたが、しばらくはこの「いいね・RTスタイル」でいきます。
 慣れたら変わるかもしれないし、作者を気にせず読んでいただきたい思いがあるのと、ネット投稿時から感想のお返しが苦手なので、一生変わらないかもしれません。

 それから、当初はtwitterのアカウントで書店員さんや書店さんをフォローさせていただこうと思っていました。
 『晴れ、時々くらげを呼ぶ』のPOPを作ってくださり、プッシュしていただいたお礼がしたい。そのつもりでした。
 しかし、ずっとtwitterを見ていられないこと、加えて上記の「作者が深く関わること自体に気が引ける」ことにより、断念させていただきます。
 現在フォローを返させていただいた書店員さん、書店さんも、そっとフォローを外させていただきます……。すみません。

 『晴れ、時々くらげを呼ぶ』を愛してくださったお礼は、これから小説で、お返しさせていただきます。
 読んでくださった方に響く小説を目指して執筆してまいりますので、次回作をお待ちいただければと存じます。

 長くなってしまいましたが、以上でこの記事は締めさせていただきます。

 それでは。