気まぐれnote4/29

棚卸や診療報酬改定がありバタバタしていたけど、この時期毎回思うことがある。

なぜ、
『月末だから在庫を絞る』
『棚卸しだから在庫を絞る』
『薬価改定だから在庫を絞る』
のだろうか。

私が勤務している店舗では、『在庫を絞る』事はしない。

毎月気にしているのは、
『薬剤使用料』

『薬剤購入費(薬価ベース)』

在庫金額は目安にはなるけど、見てもほとんど意味がない。

例)
在庫金額10.000.000円
薬剤使用料5.000.000円
薬剤購入費5.000.000円

本部などから『在庫を絞れ!』と言われて

在庫金額8.000.000円
薬剤使用料5.000.000円
薬剤購入費5.000.000円

になるだけで、薬局で動いているお金は変わらない。

在庫を絞ったとしても、一時的なお金(この場合2.000.000円)ができただけで、長期的には必要なお金は変わらない。

一時的に流動資産を作りたくて、無理に在庫を絞ってお金を作るのは仕方がないにしても、事が済んだら元に戻さないと薬局運営が厳しくなる。
しかし、一度減らした在庫を増やすのは容易では無い。
下手すると赤字になりかねないので、そこで大事なのが普段から『薬価ベース』で購入費を管理すること。

薬価差益が仮に12%として、
薬剤購入費5.000.000円
だとすると、
実際の薬価は5.681.818円
となり

先程の例に当てはめると
薬剤使用料5.000.000円
薬剤購入費4.400.000円
となり、薬剤購入費を薬価ベースで考えると
4.400.000円÷0.88(12%の差益が無いとして)
=5.000.000円分の薬を買ったということになる。

これであれば、一時的に絞った在庫を差益分の利益を使って赤字にせず少しずつ増やすことができる。
ここで注意しなければいけないのが消費税である。12%といっても10%は持ってかれてしまうので、実際は2%の中で考えないといけない。

なので、月末も棚卸も薬価改定も在庫を絞る必要が無い!!と言うのが私の持論である。
薬価改定もその月に出た薬を、その時点での薬価で購入するわけだから損はしない。

3月に在庫を絞って薬価が下がってから購入した方が得という考えもあるが、一時的な利益に過ぎない。
それよりも、3月に在庫を絞ったせいで4月に購入が増えて、一歩間違えば4月が赤字になる可能性もある。大きい会社なら赤字を飲み込めるかもしれないが、小さい会社だと資金繰りに困ることもあるのではないだろうか。

患者さんの事を考えれば、欠品のリスクを抱えてまで在庫を絞る必要があるのだろうか。

毎月、毎棚卸、毎薬価改定の時に同じ話を社内でしても、なかなか浸透せず、在庫を絞ってしまい悪循環に陥ってしまう店舗があるのが残念。

私は『在庫=貯金』だと考えているので、いざというときに使えるよう、普段から地道に蓄えていって、ピンチの時に購入費を押さえて難を越えられるよう体力を温存している。

今、コロナウイルスもあり受診控えがおきていて、薬局運営も困難な状況になりつつあるのではないかと思う。

こんな時だからこそ、患者さんに安心してお薬を渡せるよう、在庫管理を見直す時期なのではないだろうか。
また、従業員の雇用を守るために薬局運営を見直すべきなのではないだろうか。

ここまでウダウダ書いたが、“普段から無駄な在庫は持たない”事が大前提!!

分かりにくい点も多々あるかと思います。
気まぐれnoteなのに、長文失礼しました
m(__)m