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第152回 ボイコット事件 の巻

宇多上皇は「必ず時平と道真のふたりを通してから命令を出しなさい」と醍醐帝に命じます。

これが公卿たちの嫉妬に火をつけました(宇多上皇~!)

怒った公卿たちは「だったらオレたち必要ないね!」と仕事に来なくなってしまいます。

実際にあったこのボイコット事件について道真研究本では「アンチによる道真への攻撃」と説明されることがほとんどのようです。

しかし時平も道真といっしょにボイコットの煽りをくらっていました。

つまりここからわかることは、まだ若い時平は藤原トップとはいえ、年輩の公卿たちから見下されていたということです。

現代では「悪のリーダー藤原時平」として知られますが、この事実で風景が変わりますね。

残された文書などから、二人は左右の大臣に昇進したあとも個人的な信頼関係は途切れなかったようです。 でもそれは二人の間に、こんな困難も二人で乗り切ってきたという「戦友」のような心の絆があったからなのでは?などとマンガ的な空想をしてしまうのです。

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