2021年
ちょっと出遅れたけど、2021年に出会った素敵なものたちを書き残しておこうかな〜。noteを書いてる人も周りに増えてきた。もともとマメに書いてたわけじゃないけど、覗いてみたら2018年に名盤まとめみたいの書いてた。そんな感じで、思いつくままに並べてみます。
◉音楽
・『MONSTER』『Smoke!! 』/ TENDOUJI
TENDOUJI、今年のリリース量とスパンがえげつなかった…!!!豊作すぎ!!!そしてどれも本当に良かった。新しい曲が出るたびにうわ、これ今までで一番好きな曲かもしれない…って思ってるから、結局どの曲も一番つけちゃうぐらい好きで一位タイがずらーっと並んでる、みたいな。
今年は大好きなROYさんとのコラボ曲リリースもあって、個人的にTENDOUJIをメチャクチャ聴いた年になった。今年一度もライブで観れてないことに気付いて激しく悔やんでます…Smokeのレコ発のチケット取る!
・不思議 / 星野源
これはどの曲切り取っても言えることでこれまでも何度もどこかに書いたり言ったりしてきたけど、星野源は普通を歌うのがあまりに上手。
なにが凄いって、気を衒う表現からはうんと遠いめちゃくちゃ普遍的な言葉選びで、ただ主観で綴った当たり前の生活や感情が、どうしてかこの星野源って1人の人間しか選ばない表現だなあと思えるところ。
だから一聴しただけでパッと共感できる即効性ってあまり無くて、なのに歌ってる暮らしや気持ちはどれも絶対に私が知ってるもの。だから聴けば聴くほどに私の歌になっていく気がする。
今回もそうで、他人への愛に足る想いを人の不思議と捉えて、この曲に『不思議』ってタイトルをつける感性。音楽でも映画でも本でもなんでも良いけど、お腹いっぱいなぐらい愛とか恋って当たり前の顔してそのへんに転がってて、それを不思議な現象だよねって紐解いてくれる丁寧さにはたまげてどきっとさせられた。
こんな事を考えながら生きてる人と家族になって生きていける人の暮らし、本当に素敵で心底羨ましいなあと感じます、、、
ご結婚おめでとうございました!な2021年。
・Be My Words / Helsinki Lambda Club
ヘルシンキ3曲連続リリースの一曲目。初めて再生したときに「これは私の曲だ」と思って、早く身体に馴染ませたくて一晩中一曲リピートにして聴いた。
薫さんの書く歌詞は、本当にどこまでも物事の真理をつくものばっかり。ヘルシンキはどの曲も絶対にメロディー楽器言葉ってすべての耳心地が最高に良いのに、心地いい言葉すべてにちゃんと意味と深みがあるところが大好き。
この曲も、これまでに出会ったヘルシンキの曲と同様一生かけて大事に聴く曲になると思います。
・IMAGINE / TENDRE
音楽に救われた瞬間として思い出すのが、このアルバムのリード曲である『ENDLESS feat.SIRUP』がリリースされた夜。力抜いたらふっと泣いてしまいそうな瞬間に日付が変わって、楽しみにしてたこの曲が解禁された。あの夜の悲しい気持ちはじきに風化しても、この高揚感と優しさに救われた夜のことは一生覚えてると思う。
この世の美しい音と言葉と、強さと優しさが全て詰まったような音楽。
IMAGINEを通して聴いて、何周も何周も朝昼晩と聴いて、やっぱり太朗さんの作る音楽が大好きだと思った。
感性なんて言うと大袈裟だけど、この音楽を喜ぶ自分の耳であったり心であったり、自分の好きって感情や直感に自信と誇りをくれる。そんなことで、私は私をまたちょっと好きになれる。
泣きたくなるほどの優しさと多幸感、間違いなく2021年のベストはTENDREのこのIMAGINEというアルバムでした。
出会えたことが今も嬉しい。
◉映画
・『パーム・スプリングス』
サイコー!もうこんなのサイコー!
まずフライヤーからしてイケ過ぎてる。未だに部屋に飾ってる。そもそもSFって頭のかたい私が一番苦手とするストーリージャンルで、普段なら毛嫌いしそうなもんだけどよくやった。タイムリープに翻弄されるのが普通で、2人もちゃんと翻弄されてはいたんだけど、抗うんじゃなくて開き直って好き放題したれ!どこか悠々自適なあの感じ。新しかったな〜。
こういう気持ちが欲しくて映画館に足を運ぶみたいなところある。カリフォルニアの情景も相まって、最高の映画体験になった。
・『孤狼の血 LEVEL2』
1作目の魅力にやられちゃって、情報解禁から公開を心待ちにしていたLEVEL2。そんなの名ばかりで、スケールもバイオレンス描写も大幅に飛んでレベルアップしてた!!ハラハラさせられっぱなしのアトラクションみたいな映画。
今年は『素晴らしき世界』『ヤクザと家族』あたりの手助けもあってか一時期ヤクザ映画にハマりすぎて、『仁義なき戦い』まで遡って観てみたりしたな〜。なんか、無性にカッコいいよな〜。
・『サマーフィルムにのって』
フライヤー画像とその題字を見るだけで胸がときめく映画ってありますか?私はあります。2021年夏の最高の思い出、『サマーフィルムにのって』!
そもそも初長編を手がけた今作の監督・松本壮史さんは私がもうどうしようもないほどずっと大好きなラップグループEMCことEnjoy Music Clubのメンバーで、MVなんかでその才能はもともとお目に掛かってた。だってこれは古参アピしたくなっちゃう。大好きな人の作ったものをみんなが素晴らしいって評価して、どんどん広まってくのがめちゃくちゃ嬉しかった!
同じくEMCの江本さんがソロ名義で出した『ライトブルー』って曲のMVも松本さんと今作脚本のロロ三浦さんが手掛けていて、サマーフィルムは完全にそれを彷彿とさせた。胸熱だった!!
青春を切り取って見せるのが本当に上手で、松本さんって本当は永遠の高校生なんじゃないかと思っちゃう。クラスの真ん中で友達に囲まれてる人にも端っこで1人本読んでるような人にも愛を持っているのが分かるし、この歳の人間が持つ不器用さや不恰好さを何よりも美しいとしている人だなあと思った。
多幸感に胸が躍って、無我夢中で眩しくて煌めきに溢れてて。そこに混じるほんの少しの切なさこそ、まさに18歳の夏なんです…!
最高の主題歌と劇伴も華を添えて、紛れもない2021年の最高傑作だったと思います。
・『街の上で』
この先の人生できっと何度も何度も見返すことになるんだろうなあという端的にとっておき、お気に入りの一本になった!
エンドロールに流れる大好きなラッキーオールドサンの『街の人』が心地よくて、それも最後まで聴いたあと、思い入れのないはずの下北沢がまるで故郷みたいに愛着を持った場所になってる。
街を映すことはそこに暮らす人を映すことで、その点で「何も起こらない」ことはこんなにドラマティックでありながら、同時に親しみを覚えさせてもくれるんだな〜と納得した。一番好きなテンポと質感、色味の丁寧な映画です。
主人公の青くんのことが大好き!
◉本
・アフタートーク / 石井玄
物心が付いた頃から活字には多く触れてきたほうだと思うし、わりと本はたくさん読んできたと思うものの、正直な話本を読みながら泣いた事ってたぶん今まで一度も無かった。
そんな私が、初めて文字を目で追いながら思わず涙を拭いてしまったのが、玄ちゃんことオールナイトニッポン元チーフD石井玄さんのエッセイ『アフタートーク』でした。
まず単純にラジオの生放送番組を作る流儀や大変さ、面白さが全部詰まったような石井さんの半生はラジオが大好きな私にとってめちゃくちゃ興味深くて好奇心をくすぐる話ばかり。
そこから、石井さんのリスナーに対する思いに触れる部分でグッと胸に込み上げるものがあって、後半は普通にう〜〜〜〜〜と声出して泣きながら読んだ。コロナ渦、バチボコリスナーから届いたファンレターのところなんか今思い出しただけでちょっと泣きそうになる。
私の生活にラジオがあって、ラジオを大好きで居て良かったなと心から思える大事な一冊になりました。
・ペッパーズ・ゴースト / 伊坂幸太郎
今年はゼミの個人研究テーマとして伊坂幸太郎とその映像化作品についてやってこうってことが決まって、12月末の発表の為に旧作を血眼で読み返す毎日で、出版されてから読むまでに日があいてしまったのが悔やまれる……滑り込みで年内に読了。
伊坂幸太郎、全部乗せ!そんな感じの一冊。本人も自分の好きなものを全部入れたらこうなったって言ってたし、この感想はあながち間違ってないっぽい。
これまでの伊坂作品とリンクするような場面や要素がめちゃくちゃあったのも楽しかったし、ストーリーもただただ面白くて終始ニヤニヤしながら読んでた。
「ペッパーズゴースト」って、演劇なんかで用いられる幽霊を映し出す錯覚トリックのことらしい。この世には知らない言葉が死ぬほどあるな〜。
◉動画
・【公式】星野源のオールナイトニッポン【公式】星野源×若林正恭『Pop Virus feat.MC.Waka』
並べ出すとキリが無くなると思って項目を作らなかったけど、あえて2021年ベストラジオを挙げるとするならこの星野源ANNに若様がゲストで来たスペシャルウィークの回!好きな曲を自分が作ったって錯覚しちゃう、なんて話や普通って概念のおかしさに言及するトークパートもさることながら、この2人のコラボは本当に最高だった、、、。若様のラップに思わず笑みを溢しながら、歌詞を変えて歌うお源の粋っぷり、、、心が震える体験ってこれかと腑に落ちた。
・TENDRE『TENDRE THE LIVE with Grand Piano / TENDRE THE MOVIE ーEpisode 4』
TENDREこと太朗さんがアルバム『IMAGINE』リリース記念にYouTubeで配信したグランドピアノ一台での弾き語りライブ。ぽかぽかした陽だまりのような、または夜の静けさのような、心地良さに心が丸ごと洗われるそんな1時間半。どの曲もライブならではのアレンジが気持ち良くて、ピアノの音が自在に形を変えて太朗さんの声と言葉を包み込むのが目に見えるみたいに分かる。
それに加えて、太朗さんの醸す大人の色気とたまに見せる茶目っ気、溢れてひたひたになってしまうほどの優しさが思っきし堪能できるライブ。何回観たやろうか………
・さらば青春の光Official Youtube Channel『東ブクロが路上シーシャでBAD TRIP!!チルりまくり!!』
これはシンプルに2021年動画媒体で一番笑って何回も観た動画なので覚書。色々あって色々言われておきながら、全企画意味わからんぐらい面白くてちゃんと再生数でもの言わしてるのカッケ〜〜〜〜攻めてる大がかりな企画色々ある中でも、これが本当に好き。あと若かりし森田がやってたラップグループのデモ音源みんなで聴く回も良かった〜。
◉ライブ
・2021.3.6 Czecho No Republic「BEST 2010-2020TOUR」@心斎橋Music Club JANUS
私が人生のうちでハッピー!楽しい!最高っしょ!って感じてる場面、その後ろでは必ずチェコの音楽がBGMとして流れてる(気がする)ように、まさに私にとっては幸せの象徴としてずっとチェコの音楽とライブが存在していて。そんな大好きで大事で唯一無二のバンドの周年ライブ、ベストアルバムのリリースツアー。
レインボー〜幽霊船と飛び出す絵本のページが捲られるみたいにコロコロと音が色を変えていく流れは最高だし、エンドルフィン〜Everything〜DANCEのエレクトロ調がメドレーみたいに続くところも楽しかった。アンコールのMelodyには泣かされた〜!
ステージにでかでかと掛かったベスト盤のジャケットイラスト、アディムさんの手でカラフルに彩られているけど、きっとその絵みたいに楽しいだけの平坦な道ではなかった10年。それでもこうやって4人がチェコを続けて音楽を作り続けてくれていること。歌詞にもある通り、本当にありがとうじゃ足りない感謝の気持ちでいっぱいです。Czecho No Republicは、私が音楽を好きでいる理由です。
チェコのライブが終わったあと、毎晩チェコのライブだったらどれだけ良いか…っていつも思ってしまう。この日飲んだお酒は最高に美味しかったな〜〜〜〜〜!
・2021.5.28 赤い公園 THE LAST LIVE「THE PARK」
上記noteに心を込めてラストライブのことも書き足してあります。
俯瞰で冷静に観られるはずの配信フォーマットのライブで、自分でも最中にちょっと引いてしまうぐらいおいおい泣きながら画面を見つめてた。赤い公園と理子ちゃんを引き合わせてくれた小出さんが弾くギターがまいさのギターだったり、キダさんが愛おしそうに口ずさみながら弾くまいさのパートに、私の大好きなバンドがとても愛されてたことを再確認できての嬉し涙だったんだよ〜。2017年ちーちゃんのラストライブの時も、笑ってー!って声掛けに反抗するみたいにずっとめそめそしてたの思い出して二の舞じゃーんとなった。湿っぽくしてごめんね。
本当に楽しくて幸せなラストライブだったんだよ〜〜!!!!!一生忘れないよ〜〜!!!!!
・2021.9.17 ニューヨーク単独ライブ「Natural」@なんばグランド花月
今年は兎にも角にも彼らの年だった!世間の声、業界の声としてのそれは勿論のこと、私がニューヨークにきちんと出会えた年だった!2人が笑かしてくれてないと本当にだめになってた、一年のうちにそんな時期もあって、それがまさにピンポイントでこの単独ライブの頃だった。
チケット即完でプレミアの箔がついた単独ライブ、嬉しかったなあ。この後のKOCもM-1もこの単独から生まれたネタが巣立っていって、その産声が聞けたようで今になってものすごいライブだったなと思う。配信チケットも買って、何回も見こすったな〜。
この他にもニューヨークが大阪に来てくれる日の寄席は必ず遊びに行ったし、そのおかげで劇場メンバーの中にも好きな芸人さんがたくさん出来て下半期だけで50公演弱も劇場に足を運んだらしい!
私は好きなものができると思い切りのめり込んじゃってこう、こう(視野が狭くなるポーズ)なりがちなんだけど、それが顕著に表れたおかげで一年通して大笑いの年になった。
今後ともお世話になります!
2022年もニューヨークが健康にお仕事楽しめますように!
ふー!お終い。意外と大変な作業だったけど、思い出して書き始めるとどれも止まらなくて、自分の思い入れの深さが分かって今日ここに書いたもののことさらに好きになった。
私はこれからも何者でもないし何者にもなれないけど、こうやって赤の他人の感性や生き様を吸って吸って感化されてぱんぱんになって、多幸感でいっぱいでそれでもお腹空かせて生きていくんだ〜〜。
きっと路頭に迷うことだらけの2022年、私のそんな基本性質を絶対見失わないように!ずらっと並べたこれらに出会った瞬間、そのときめきと煌めきだけで私は豊かに生きていける。自分がこの世で一番自分のこと喜ばせてあげられるそんな人間でいような〜〜!
ときめきセンサー、ビンビンで今年もよろしくお願いします!