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本腰入れて、憧れの生活をお迎えしにいく

憧れ続けた一人暮らし

子供の頃、一人暮らしに憧れすぎて、今日から自分の部屋がアパート!みたいに決めて、一人暮らしごっこをしていました。
ちなみに実家は2階建ての戸建て。
6畳の洋間がわたしの部屋でした。

母に無理を言って、料理させてもらって、一人で部屋でご飯食べたり。
母が提示したテストの点数超えたら、小さなローソファーを買ってあげるよ、っていう約束をしてもらったりして、猛勉強して手に入れたり。

どうしてそんなに憧れていたかというと、弟が二人いて、家の中はいつも大騒ぎ。
友人の多い弟たちだったから、家には常に誰か遊びに来ていて、常に賑やか。
開館している時間は大体図書館で過ごしていたのですが、家でも本を読んだり、一人の時間を過ごすのが好きだったわたしは、思春期の真っ只中なのもあって、「静かに本読んだり、書き物したりしたい!!勉強だって静かな方が捗るのに!!!」と、一人で静かに、自由に過ごせる部屋を欲していました。そんなふうに、憧れ、というよりも恋焦がれたように求めた一人暮らし生活が手に入ったのは、高校を卒業と同時に実家を離れた18の時。

大学では1年の寮生活や、1年の留学を挟んだので、1年に一度引っ越しをすることに。また来年引っ越すからと、荷物は最小限、旅行用のトランク1つ分でした。ちなみに本棚は段ボールでした。

初めての部屋づくりは、失敗続き

就職のために今の街に引っ越してきて、初めて本格的な部屋作りを体験するのですが、これが絶望的に下手でした。まず、一番最初の問題として、インテリアが何か全く理解していないので、「何かを計って買いに行く」ということをしませんでした。今考えると度胸がすごい。
なので、窓が普通よりも広い物件だったので、カーテンは幅が足りずに、追加で購入して3枚に。
これは置ける!と置き場所も用途も決めずにとりあえず「これさえあれば」な感じでドンキホーテで買ったカラーボックスと棚。
これがあれば何かと便利!な大学時代に購入したスチールラックを設置。

なんとなくおしゃれってベージュやろ?とブラウンとベージュの色味で揃えて、部屋はのっぺりした印象に。食器はもちろん真っ白、ダイソーで場当たり的に集めたお茶碗とカレー皿。
就職直後で、慣れない仕事に四苦八苦、体験したことのない種類の疲労に、家事はどんどん後回し…。
そんな散らかり続ける無難部屋に、時折顔をだす「いつになったらおしゃれな部屋になるの?」っていう、おしゃれな部屋に憧れる20代女子の部分が、またわたしの部屋を迷走させるのです。

こんな部屋にしたいという青写真さえ描かず、部屋作りをスタートしてしまった上、荒れた部屋を急に休日1日でおしゃれにしようとするもんですから、小物ばかりが増えていきました。大物買うの怖い、という怯えから、増え続ける雑貨。
そしていろんなテイストの雑貨がごちゃごちゃとする中に鎮座する、母が持ってきたインドの神様、ガネーシャの置物。(今もあります笑)カオスです。


14年の時間をかけて蓄積した「自分好みデータ」とちょっとした成長

そこから迷走を続けながらも、雑誌やSNS、ネット上でいろんなインテリア写真を見る中で、好きなカラーやテイストは流石にわかってきました。
大人になるにつれて、旅行でお世話になった素敵なお宿だったり、お店だったりからいいなあ、こういうの好きだなあ、というのは自分の中に溜まっていきました。

一番落ち着く色はグレー。
家具の脚は黒のアイアンが好み。
白木っぽいものよりも、ブラウン、ブラック。
質感はちょっと重そうなもの、硬質っぽいもの。
ポイントの色で好きなものは、最近はちょっとくすんだペールピンクやイエロー、グリーン。

このポイントカラーはちょっと成長したなって思っているところなんですけど。

一時期、とにかく黒を選べば間違いない!って思っていた時があって(怖いでしょ?)、当時食器も焼き物のマットな黒のものを使っていました。
そしたら、アダムスファミリーが全員で食卓を囲んでいるような雰囲気に。
だらららっ、ちゃっちゃっ♩とあの音楽が聞こえてきそうな食卓になりました。
色合いを突き詰めて考えられたお料理なら映えるところですが、仕事から帰宅して、10分で作った納豆炒飯を盛るには、ちょっと背伸びしすぎたチョイスだったようです。
豪華なお屋敷に住む、アダムスファミリーにも失礼な話です。

そんな失敗を経て、柔らかい色も取り入れようと思い始めたのは、

「強がっているときには、
可愛らしい色を受け付けにくい」

というのを何かで読んだのもきっかけ。強がりで後悔することも多かったので、いまだに癖として強がりは抜けないけれど、先に色から克服しちゃおう作戦に切り替えています。

食器に関しては、歳を重ねるにつれて、料理はちょっと効率的に、栄養のことも頭の隅に置いてできるようにはなってきたので、使う食器は目で見た時にも「ご飯だーーー♡」と気持ちが上がる色に惹かれます。クオリティは別として、料理は好きです。

部屋の雰囲気はどっしり落ち着いた感じが好きですが、クッションや膝掛け、お布団なんかの体が触れるところは、ほっと安心できるような柔らかさと色だと嬉しいなって思うように変わりました。

写真で見たままのを真似するだけじゃなくて、その中で暮らして心地いいように、というところまで想像できるようになったのは、一つ成長って呼んでいいのじゃないかしら。


ここから本腰入れて自分の好みの部屋をお迎えに

そんなわけで何度かの挫折を経験して、またクラス空間のカイゼンに取り組もうとしているところですが、年齢を考えても、収入を考えても、これからの部屋の空間づくりにおいて、違ったからこっち、と取っ替え引っ替え買い替えていくことはできません。若い時にもっと失敗しておけばよかった、と思うことのひとつです。

だから慎重に、手触りまで吟味してお気に入りを見つけてお迎えしていこうと思っています。ただ、過去に憧れだけを突っ走らせ失敗してきたことからも、学ばないといけません。

というわけで、本屋さんでお部屋の作り方の本を買ってきました。
色の選び方や、質感のことなんかも書いてある、本当に初心者向けの本です。
読みながらお迎えするアイテムを探しつつ、今の部屋のものも整理していくところから始めていこうと思っています。

センスの磨き方、っていう本も買いました笑
本は偉大なる先生、ってnote書いてたり、読んだりしている方々ならきっとわかってくださる感覚じゃないかな。それだけで簡単に磨けるものではないですが、美しいもの見るのは大事だし癒しです。

進めていくうちに、あれもこれもと詰め込みたくなって、うさぎの木の人形の横にガネーシャ、っていうカオス的テイストにならないようにしていきたいです。
うさぎとガネーシャはもう10年一緒に過ごしてきたので、処分はせずに今後もお家にいてもらおうと思っていますが、もう少し居心地よくいてもらえる場所にしていこうと思っています。

今までは一気に完成させよう!って思っていたけれど、これからはもう少し気長に、部屋と一緒に成長するつもりで新たな気持ちで部屋作りをしていきたいと思います。もちろん、部屋だけではなく、わたしももうちょっと心地よく毎日過ごしていけるような暮らし方にアップデートしていけたらなと思います。

あとはメンタル面も!わたしなんかが今憧れるような暮らしなんてできるわけない、って諦めがちですが(そもそも初手の失敗の印象も大きいですし、家事もあんまり得意じゃない)、気長にこれからも記録しながら、試行錯誤しつつも楽しんで行けたらいいなと思います。

今まで目を逸らしてきた、処分しなければいけないものも多いでしょうし、楽しいことばかりではなさそう。暮らしを変えるって、結構大仕事です。

ただ、就職したての頃のわたしよりは、今の方が自分の力加減も、どの時間帯が動きやすいかもわかってきてる。やる気スイッチを入れるにはどうしたらいいのかも、少しずつはわかってきてるはず。無理しすぎずに自分のペースで少しずつ。

お気に入りに囲まれて、あぁ、それはいついつのどこのお店で見つけて気に入ったのよ、なーんて思い出をひとつずつ語れるおばあちゃんになりたいです。

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