趣味の義務化
※この記事に登場する全ての例は、実在の人物や団体と一切関係ありません。
※すこしセンシティブなテーマなので、ムムムと思った人はそっと閉じるか、ご意見をコメント欄に書いて貰えたら嬉しいです。
こんにちは、あまつかです。
突然ですが皆さん、今打ち込んでいる趣味はありますか。あるいは、今はあまり触れていないけどずっと好きなもの、ゆるく楽しみ続けているコンテンツはありますか。
趣味って、人生を彩ってくれますよね。
そういう私は趣味に生きる人間。
創作活動から推し活まで、全ての好きが私にとっての生きる理由。
私の血肉。
先に申しておきますと、今回の記事はあまり明るい話題では無いです。
皆さんは、楽しくて始めたはずの趣味なのに、最近何故か息苦しい。続けるのが苦痛になってしまった。そんな経験はありませんか?
好きなものを楽しんでいたはずなのに、ある程度深く入れ込んで活動し続けると、段々それが重荷になって、最終的に興味を無くしてしまう……私はずーっとこれを繰り返していました。
1つの界隈に留まり続け、極めている人も世の中に沢山居るのに、なぜ自分は続かないんだろう……と悩むこともありました。
新しく好きなものが出来ても、いつか辛くなってしまうのだから、好きになるのが怖い。
わざと好きになりそうなコンテンツから遠ざかっていた時期もあります。
何故、好きで始めたことが辛くなってしまうのか。その理由を解明して、怖がらずに楽しめるようになりたい!!!
考察した結果、その背後には「趣味の義務化」があることに気がつきました。
この記事では「趣味の義務化」の例を挙げながら、辛くない趣味活動をするにはどうすれば良いか、検討していきたいと思います。
考えを整理することで何かが変われればいいなと思い自分の為にまとめた記事となりますが、私と同じ悩みを持つ方の助けになれば幸いです。
趣味の義務化①
ソーシャルゲーム
これが一番分かりやすい例だと思ったので最初に持ってきました。
・ソシャゲの仕組み
ソーシャルゲーム(ソシャゲ)とは、SNS上で提供されるゲームの総称で、複数のプレイヤーとコミュニケーションを取りながらプレーできるゲームのことです。まあ、ソシャゲとは名ばかりでほぼ個人ゲーとなっているものもありますが。
買い切りのゲームと違う1番の要素は、エンディングが無く、サービスが続く限り遊べるところかな、と思います。
ゲーム機を持っていなくてもスマホやPCがあれば無料で始められるものも多いので、プレイしたことがある人は少なくないと思います。
今回主に例に挙げるのは、スマートフォンで遊べるアプリ型のソシャゲについてです。
実際プレイしてみると、そのクオリティの高さに驚かされます。キャラクターが豪華声優のフルボイスだったり、CGがめちゃくちゃ綺麗だったり。音ゲーだったりすると1ヶ月に1度新しい楽曲が追加されたり。
これが無料で遊べていいんですか?!と疑いたくなるレベル。
そんな基本無料で遊べるソシャゲですが、開発者はどこから利益を得ているのか。
それは、たった1つ。ユーザーからの課金です。
いやいや、そんなに課金してるユーザーいるのか?という話ですが、例えば500万人のプレイヤーがおり、そのうちの0.5パーセントが月500円課金しているとします。
それでも、月1250万の収益になる計算。
つまり、ソシャゲとは大勢のユーザーの中にいる数パーセントの課金ユーザーによって成り立っているわけです。
課金ユーザーを増やすには、そもそもの無課金ユーザーを増やす必要があります。
また、ゲームを始めてから直ぐに課金しよう、と思うユーザーは少ない。しばらくプレイし続けるうちにキャラクターに愛着が湧き、1回だけなら、と課金してしまった、という人も多いはず(私がまさにそう)
つまり、ソシャゲ運営からすると、どれだけ多くのユーザーがゲームを続けてくれるか、が利益に直結するわけです。
その為、ソシャゲにはユーザーにゲームを続けてもらうため、買い切りのゲームには無い様々な仕組みが存在します。
・例えば、ログインボーナス
これは1日1回ゲーム画面を開くだけでゲーム内で使えるアイテムが貰えるという仕組み。
もし画面を開いてもらえれば、その後少しプレイしてもらえるかもしれないですもんね。
・例えば、デイリーボーナス
これはログインボーナスの進化系で、毎日ミッションが配信され、「敵を3体倒せばゴールド50枚」のように、ゲーム内で特定のミッションを達成するとアイテムが貰えるというもの。
・例えば、ガシャ
これはほとんどのソシャゲに存在する仕組みだと思っています。好きなキャラクターを手に入れたり、強い装備を手に入れたりするために、ゲーム内アイテム、もしくは現金を使いくじ引きをするシステム。
このガシャの内容を更新し、新しいイラストや強い能力を追加することで、古参ユーザーが飽きないようにします。
・ログインボーナスの罠
ソシャゲの義務感に繋がりやすいのが、前に挙げたログイン関係の仕組みだと思っています。ログイン「ボーナス」のはずが段々、「ログインしないと損をする」という気持ちに変わっていきます。
忙しくプレイする時間がない日だったりすると、寝る前に「ああ、ログインしなきゃ……」と思い出してとりあえずアプリを開いてから寝る、ということもあります。
これは完全に、楽しむためではなく義務感から生まれる行為です。
「あ、昨日ログインし忘れた、勿体ない」
と、ログインできなかった事実に微かに落ち込む、みたいなこともありました。
ゲームを楽しむ気持ちより、ログインの義務感を強く感じるようになってきたら、それはもうゲームの辞め時だと思います。
そしてまたこれも罠なのですが、ログインボーナスを気にするような律儀な人に限って、なかなかゲームを辞められない。せっかくここまでプレイし続けてレベルも上がったんだから……という勿体ない精神がはたらいてしまうんですね。
・ソシャゲとうまく付き合うためには?
ここでは、5.6年ソシャゲに触れてきた私自身が、ゲームを楽しむために心がけていることを記しておきます。
・同時にプレイする個数を決めておく
私は主にスマートフォンでソシャゲをプレイしているのですが、ひとつ新しいゲームを始めたら、ひとつを辞めるようにしています。何故かと言うと、一日の中でゲームにあてられる時間が限られているからです。
複数プレイし始めると結局、ひとつあたりを楽しめる時間が減ってしまい、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、とタスクに追われてる感覚になります。
私は、同時にプレイするソシャゲは2つまで!って決めてます。
・見たい時に見る
ログインボーナスとかデイリーボーナスとか気にしないで、やりたい時にアプリを開く。この流れができると楽になります。
○○時に必ず見る、のように習慣化するという方法もありますが、できなかった時に罪悪感を抱いてしまうので決めないようにしてます。
・辛いな……と思ったら、1週間距離を置いてみる
ゲームを開くのを辞めてみると、それが自分にとって本当に必要な時間だったのかわかると思います。逆に、失って初めて気がつくこともあるかもしれません。……これはソシャゲに限らずどの趣味にも言えることですが。
趣味の義務化②
推し活
みなさんには推しは居ますか?
2次元でも3次元でも。
「推し活」と広い言葉で括ってしまいましたが、これから挙げる例は推しが所属するジャンルやファン層にもよると思うので必ずしも当てはまらないかもしれません。
SNSを見ていると、推しという素晴らしい存在に出会ったにも関わらず、辛そうな人を時々見かけます。
「推しごと」という言葉が物語るように、推しを好きでいることがいつの間にか「仕事」であるかのように義務化されていませんか?
推し活が義務にならないために、心がけたいこと(自戒を込めて)を2点まとめました。
・周りのファンと比べない
推し活をしているとどうしても目に入ってしまうのが、同じ推しを応援する周りのファンです。
(自分は推ししか目に入らないから周りなんて気にしたことないぜ!という人、素晴らしい。この項目は飛ばしてくださいネ)
あの人……
めちゃくちゃグッズ買ってる!
いつもイベントにすごいお洒落してきてる!
全部のイベントの日程に都合つけて参加してる!
気合入ってるなぁ、すごいなぁ
それに比べて私は……
みたいなことを思ったことがある人、少なくないと思います。
界隈によってはわざとファン同士の競争心を煽るシステムでお金を使わせる所もあるとききますが……
特にイベントやライブなどを行うコンテンツの場合、他のファンに直接会う機会も多く、見たくなくても目に入ってしまう。
難しいと思うのですが、
他人と比べない!
自分は自分が楽しむために推し活をしているんだ!!!
これを忘れない事。
真剣に好きでいる人ほど周りと比べてしまいがちなものです。そうやって悩んでいる自分はちゃんと推しのことを考えられているんだって自信持ってくださいね。
・無理しない
1つ目と繋がる面もありますが、とにかく無理をしないこと。大事。
特に金銭面、時間面。
これはかなり人によって考え方が変わると思います。
推しにお金や時間を使うこと自体を楽しめている人は(プロフェッショナル、感服します。)この項目は読まなくて大丈夫だと思います。
少なくとも、私は時間や金銭に余裕が無くなることがストレスなので、そういう事態に陥らないように気をつけたいと思ったわけです。
時々はっちゃける場面があっても良いかもしれませんが、「私はこれ以上は使えない」「これ以上の時間はかけられない」というマイルールを決めています。
いつの間にか底なし沼にはまりこんで抜け出せなくて辛い……という事態を無くすために。
そもそも推されている側からしても、辛い思いをしてまで時間やお金を使ってもらうって本望では無いと思うんですよ。
そんなことを言っていますが、多少無理してでも追いかけたいコンテンツってあります。
そこまで人を熱中させ、動かす力を持つ作品を作れる製作者さんには本当に感服します。
そういう時には、後で後悔しないか、よく考えてから全力で無理しましょう!笑
とりあえず、時間もお金も、後で思い返した時に納得出来る使い方ができているなら良いと思っています。
気づくとお金が無くなっているというそこのあなた、家計簿をつけよう、怖いけどね。。。
趣味の義務化③
SNSで生じた人間関係
誰しもSNSで同じ趣味の人と繋がれる時代になりました。身の回りに同じ趣味を持つ人が一人もいなくても、SNSを見れば大勢の同士がいる。
住んでいる場所関係なく同じ趣味の人と繋がれることは、とても喜ばしいことです。
しかし、それは逆に自分の趣味活動を縛る原因にもなりえます。
これはSNS関係なく、学校や職場の人間関係でも当てはまることですが、インターネットが発達した近年、さらに顕著になってきたと思っています。
皆さんは、自分の趣味活動に対する周りの反応を気にしすぎてしまうということはありませんか
例えば……
推しの今回の曲あまり好きじゃなかったけれど、周りの人は皆良かったって言ってるから合わせなきゃなのかなぁ
とか
このキャラクターのグッズ、一緒に追ってる友達はみんな持ってるから私も買わなきゃ!
あるいは
今期から観始めたこのアニメ好きだけど、過去作が結構長いんだよな。履修してからじゃないと語っちゃいけないのかな……
など
身に覚えはありませんか?
推しに対して常に肯定的な反応をするのも、同じグッズを買って皆で楽しむのも、前作を追うのも、それを負担に感じないならば全く問題ないんです。
むしろ今まで気づかなかった、新しいコンテンツの楽しみ方を見つけるきっかけになるかもしれません。
ただ、少しでも違和感を覚えたり辛く感じたら、それは楽しみ方に義務感が生まれてしまっているから。少しSNSから距離を置いてみるのも手です。
再三言い続けてきましたが、趣味活とは、自分が楽しむためにしている事だと思い出してください。
無理に周りに合わせる必要は無いんです。
同じコンテンツが好きな人が10人いれば10通りの楽しみ方があります!同じ人間はいないのだから。
あなたなりの楽しみ方でいいんですよ。(もちろん誰かの真似をしても良い!)
続かなくても大丈夫
これまで「なぜ一つの趣味が続かないのか」について長々と考察してきたわけですが、
結局のところ
続かない自分に罪悪感を持たないこと
が大切だよなあ。と。
つまり、一つの趣味が長く続かないからといって、自分を責める必要はないのです。
すぐ趣味が変わるということは、それだけ多くの界隈やコンテンツに触れているわけで、一つの趣味に没頭している人よりも多様な経験が出来ているんですよ、
それって、人生においてすごく得してると思いませんか?
趣味、という言葉は、趣を味わう、と書きます。つまりじぶんにとって面白いことを楽しめばいいんです。
辛くなったら離れて結構、自分を大切に、人生を楽しむことを第一に考えて生きていきましょう!
「趣味を長く続けるには」がテーマだったはずなのに最終的にその根底を覆す結論になってしまいすみません。
この記事を書くにあたって、そもそも趣味とは何なのか調べました。そして、くよくよ考えるのではなくもっと直感的に行動するべきであるということに気がついたんです。
最後に。超長い文章を読んで下さりありがとうございます。
この記事が、皆さんが趣味を楽しむ上で助けになれば幸いです。
では!また次の記事でお会いしましょう。
あまつかでしたー
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