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渡部昇一流『四書五経』の解釈 268

😈 口達者を戒める(『論語』先進第十一)

🌍 是の故に夫(か)の佞者(ねいしゃ)を悪む

孔子の質問にうまく答えた弟子に対して、
「だからワシ(私)は口達者なやつは嫌いなんだよ」と言った。

この言葉は、うまい言い訳をする社員に対しても使えるだろう。
何か口答えしたときに、
その「是の故に夫の佞者を悪む」
と言ってみればいいだろう。



何を思う

2024年5月21日(火曜日)晴れ16℃〜25℃

今日一本の松が死んだ。その松は持ち主のところへ戻ったのだ。
その持ち主はもう十年以上前に他界している。
持ち主の家は空き家になり、庭の手入れが疎かになり荒れ放題だ。
松も手入れする者がなくあちらこちらに枝を伸ばし、
無法その者の姿に変わっていた。今にも門構えがその重さに耐えかね
悲鳴をあげている。このまま放置すれば家は壊れるだろう。
だから、松を今日伐採した。松は黙ってこの世を去った。
松は持ち主に会えただろうか。後継者のいない悲しみが伝わってくる。

日本人はなぜ松を愛するのだろう?
盆栽に松の木を植える人は多い。その松はもう世界的になっているようだ。
日本人の美の象徴なのか。その松が今日死んだ。

日本人は庭園を愛する。日本人にとっての庭とは何か?
松の木が植えられていた庭園は世話をする人もなく荒れている。
廃墟の悲しみが伝わってくる。
日本には『平家物語』という繁栄と衰退の物語がある。
庭はそれを象徴している感がある。
仏教の因果論・無常観の世界がここにはあります。

「親の因果が子に報い」などという言葉もありますが、
平家の没落者は日本各地へと散らばったと聞きます。
ひょっとしたら私もその先祖を持つ子孫かもしれません。

昔から松には神が宿ると考えられています。だから、
お正月には門松が立て福を迎えます。
皇居にもたくさんの松が植えられています。
常緑であるため長寿を象徴しているからだそうです。
その松が今日死にました。

さて、ここに因果関係は存在するでしょうか?

長いしきたりや因習。大事にしなきゃならないものと
そうでないものとがあります。
が、
人には執着や未練があります。
これを断ち切りたいと日本人は願うのか「桜の花」を愛でます。
まるで国花であるような気もいたしますが国花は「菊」です。

どこか変だよ日本人。

では、本日もつつがなくお過ごしくださいませ。
ありがとうございます😊


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