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渡部昇一流『四書五経』の解釈 303

😈 知者、仁者、勇者 (『論語』子罕第九)

🌍 知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼(おそ)れず。

これは孔子の観察を述べた言葉であろう。
これを逆に見れば、惑わない人は知者である、憂えない人は仁者である、恐れない人は勇者である、と言ってもいい。

岸信介という人は知者だったと思う。
彼はアメリカが日本に対して輸出を制限すると、日本みたいな天然資源のない国は統制経済でいかなければならないと考えた。
そして東條内閣の商工大臣になると、サイパンが落ちたらどうにもならないと言って、現実にサイパンが陥落すると大臣の職を辞めてしまった。

東京裁判ではA級戦犯として起訴されたが、釈放されて政界へ。
政界に復帰する前にドイツに行って、奇跡の復興を目の当たりにする。
そこで「外交は徹底的にアメリカと一緒に歩調を合わせる。共産主義とは徹底的に対立する。経済は自由主義経済」という三つだけを守らなくてはならないと考え、その通りに実行したのである。
全く惑いがない人であったと、今にして改めて思う。



海で夕陽を浴びながら

2024年6月25日(火曜日)曇り22℃〜27℃

頭の中が明快になったかと思うと、あっという間に暗闇の世界に戻されてしまいます。
頭の中が明快になるのは悟った時だけの瞬間の出来事だということに気がつきました。
以来、気持ちを積極的方向に向けることに努力してきました。
今日もその始まりです。が、それでも容赦なく煩悩は囁きます。


煩悩(ぼんのう):
心身を乱し悩ませる汚れた心的活動の総称。
輪廻転生をもたらす業(ごう)を引き起こすことによって、業とともに、衆生を苦しみに満ちた迷いの世界に繋ぎ止めておく原因となるものである。
外面に現れた行為(業)よりは、むしろその動機となる内面の惑(煩悩)を重視するのが仏教の特徴であり、それゆえ伝統的な仏教における実践の主眼は、業そのものよりは煩悩を除くこと(断惑)に向けられている。
代表的な煩悩は三毒と呼ばれている貪・瞋・痴である。
貪欲・瞋恚・愚痴(無知)

仏教辞典

人が幸せに生きる条件はこの三毒を滅することにありますが、
中でも怒りは瞬時に訪れます。が、この怒り一つでも自分でコントロールできれば、世の中は全く違った世界に見えるはずです。
「やってごらん。わかるから。やらなきゃ一生わからない」
これは、八島義郎が日常的に伝えていた言葉です。

では、本日もつつがなくお過ごしくださいませ。
ありがとうございます😊



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