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【視野の話】”1日”を見るキャスト、”1ヶ月”をみる従業員、経営者は・・・?

風俗店ではキャストさんへの報酬は毎日支払われます。
つまり、キャストさんにとっては毎日が給料日です。

今日の収入が昨日と比べて増えた減ったで一喜一憂が起こることも多々あります。

そりゃ月収でもらっているあなたも、
先月は会社が忙しかったからどどーんと100万円渡しちゃう!
でも今月は仕事がなかったから0円ね。

なんて言われたらたまったもんじゃないですよね。

風俗店のキャストさんは日々そんなストレスと戦っています。

”今日”を見る女の子

こういった報酬体系のこともあり、風俗店のキャストさんというのはメンタル面の浮き沈みが激しくなる傾向にあります。
もちろん、収入の上下だけが要因ではないですが・・・

今日が稼げなかったとしたら明日取り返さなければいけない、という気持ちになりますし、今日が稼げたら明日も稼ぎたい!と思うものです。

こういった”今日”という1日単位にスポットが当たることで、毎日を一生懸命にお仕事するというメリットがある反面、長期間で物事を考えるということがどんどん薄れてしまう傾向にあります。

例えば、ネット集客についての考え方もこの”1日”という縛りで考えてしまうと、
・今日宣伝した今日の限定イベントの反響がない
・今日書いた写メ日記の反響がない
・今日撮った宣材写真の反響がない

結果なにをやっても意味がない
と、早計に結論を出してしまうことになります。

ネット集客の基本的な考え方は
1.認知
2.教育
3.販売

です。

これを1日で行うことができるのは相当な手練れですよ。

まずはしっかりと認知を取る期間を作りましょう。
たくさん日記を書くでもよし、たくさんSNS投稿するでもよし、とにかく「私」を知ってもらう窓口を増やすことです。

次に認知を取った人たちに対して教育を行いましょう。
教育とは私は●●な人ですよ、こんな人と相性がいいですよ、など自分のことを知ってもらうことです。

最後に自分のことを知ってくれた人に対して利用をしてもらうのです。
教育を施された消費者は、あなたにとって優良な顧客になり得ます。
つまりはリピーターに繋げやすいお客さんが利用してくれるので、収入効率が上がります。

ざっとこの3ステップを行うことがネット集客の基本です。
もちろん、異なる考え方やより複雑な考え方もあると思いますが基本はこの形です。

しかし、”1日”のみにスポットを当ててしまうとこれは達成することが難しいです。

実際収入が高水準で安定している人は"1日"にスポットを当てていない人が多く、逆に"1日"で考えてしまっている方は不安定な収入の人が多いです。

スタッフの課題は1人でも多くのキャストさんに高水準の安定した収入を得てもらうことです。
まずはキャストさんは"1日単位"という考え方をしているもの、と理解をして、1週間、1ヶ月、1年と広い視野で考えてもらえるようにお話をする必要があります。

”1ヶ月"をみる従業員

今回の本題は割とココです。
キャストさんは報酬の性質上”1日単位”の考え方に寄ってしまうということは理解できたと思います。

最後に書いたように、従業員はキャストさんに対して1週間、1ヶ月、1年といった広い視野で考えてもらうように接していく必要があります。

では、毎日報酬がもらえるキャストさんに対して、1ヶ月に1度のお給料を得る従業員。
キャストさんに対して1日単位→1週間,1ヶ月,1年というように考えてもらうのと同様に、
従業員は1ヶ月→1年,5年,10年と広い視野で考えられるように教育をしなければいけないと感じています。

しかし、実際に数年働いてみて思った感想は
1日単位の考え方をするキャストさんに接する機会が多いので、従業員もそれに引っ張られて同じように短期間で物事を考える人が多い
という印象です。

キャストさんは毎日が報酬日なので分かります。
スタッフの給料日は1ヶ月に1度なのになぜ…

これ風俗店の七不思議に入ってもいいと思うんです。

もちろん、1日1日の積み重ねが1ヶ月の売り上げになり、1年、10年の存続につながるので今日の売り上げ、今月の売り上げということも大切です。

売り上げという点で見ればそうなんですが、業務効率化や能力向上はその視野ではなかなか達成されません。

私が業界へ足を踏み入れた時に
・できるだけ割引をしない
・来たお客さんは帰さない(パネル見学で帰らせない)
・お店のオススメゴリ押し

という風潮がすごくありました。

店舗運営は
・キャストさん
・お客さん
・お店

と3者がそれぞれ得を感じなければいけないと考えています。

キャストさんは稼げる、働きやすい
お客さんは楽しい、お金を払って良かった
お店はお客さんがたくさん来てくれる、キャストさんがたくさん在籍してくれる

これが全てではないですが、それぞれにとっての得はこのようなモノが挙げられます。

では、私が業界に入ってきたお店の風潮だとどうでしょうか?
できるだけ割引しない
・キャストさん→お客さんの支払額が増えるので接客ハードルが上がる
・お客さん→支払い金額が増えるので、多くのリターンを求める
・お店→その日の売り上げが上がる

来たお客さんは帰さない(パネル見学で帰らせない)
・キャストさん→フリーの無理付けが起きて接客しづらい
・お客さん→遊びたいタイプと違う子を紹介されるので満足度が下がる
・お店→その日の売り上げが上がる

と言った形でお店だけが得をする形になってしまいます。

それぞれ私が思う正しい対応は
・できるだけ割引をしない
→お店の利用できる範囲でできるだけ割引を紹介する
・来たお客さんは帰さない(パネル見学で帰らせない)
→お客さんの希望に添えなければ帰ってもらう
・お店のオススメゴリ押し
→お客さんの好みに合わせて楽しませてくれる子を紹介する
これだと思います。

もちろん、高いレベルを求めるのであれば
お店のオススメの女の子の良さをお客さんにしっかりと理解してもらい、その女の子の良さを値引きすることなく利用してもらう
ということは本当の正解だと思います。

ですが、この本質を理解していない文化が表面だけ浸透すると、先ほどのようなお店のみ利益を得る環境になってしまいます。

しかし、本質をしっかり伝えていくためにはまず"1ヶ月単位"の考え方を半年、1年単位で考えられるようにしていく必要があります。

では、どのようにそれを実行していったらいいのでしょうか?

それは模索中です・・・

従業員に対してエサをぶら下げるのか、
懇々と説明をしていくべきなのか、
自発性を待つのか

従業員もモノじゃないので、”これ”という確固たる方法はないのかな、とも思っています。

難しいところです・・・


経営者は何を見る?

経営者は基本的に年単位で見ます。
年単位の目線で4半期や半期、月や週、1日を評価していきます。

月収20万円、という考え方ではなく、年間の人件費240万円と考えます。
年間の人件費240万円に対して、月で20万円、それは1日1日の仕事内容を考慮してどうだ?
という落とし込みをしていくのが経営者です。

まぁ、私自身経営者ではないのでこれが正しいかどうかは分かりません。
人によって異なるとも思いますし、会社によっても違うでしょう。

ただ、現場サイドの人間が短いスパンで物事を考える傾向にあるので、経営者や上層部は反対に広い視野で考える必要があります。

キャストさんの対角線にあるのが経営者だと多います。
そこから考えると、この考え方が経営者の考え方なのかな?と思います。

まとめ

今回こういった”視野”について考えたきっかけは、
SNS運用を始めた
ということでした。

偉そうに従業員の考え方〜、キャストさんの考え方〜とは書きましたが、私自身もこのSNS運用を始めるまでは同じように狭い視野で考えてしまっていました。

しかし、SNS運用をしていくうちに、これは結構ロングスパンで物事を考えなければいけないな・・・ということに気づきました。

風俗店のSNSについてはまた今度書こうと思いますが、InstagramとTiktokは特に、ジャンル認知ということが大切になります。
このジャンル認知をするためには、相応の投稿数や相応の投稿をする必要があり、そのためには時間がかかります。

Instagramを始めたから集客にしたい!と思った時にまず土俵作り等々期間を考えないと、「全然集客出来ねぇじゃん」ですぐに頓挫します。
これは大きな気づきです。

これからより一層発展させていきます!!

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