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もてあましていたバナナが、ココロとカラダを支えるケーキに(稲田多佳子さんの「ポリ袋でかんたん! ふりふりおやつ」)

ここ半年ほど、お菓子をよく作ります。

わたしの場合、お菓子を作るのは、精神状態があまりよろしくないとき。
コロナ禍に、個人的なもろもろが重なって、くさくさした気分が続き、お菓子作りに走っているのだと思います。

お菓子は食べても食べなくてもいいものですから、作らなくても家事には影響がありません。
大勢に影響がないことは、趣味の領域です。
趣味は家事より楽しいし、甘いお菓子も食べられます。

前回お菓子作りにはまったのは、子育てが佳境だった15年くらい前のこと。
肩に力の入った母親だったわたしは、子どもを育てるのって、こんな大変なことだったのかと呆然としながら、夜な夜なお菓子を作って、気分転換していたのでした。

この本の著者である「たかこさん」こと稲田多佳子さんは、ちょうどその頃、わたしの前に現れました。

当時、お菓子のレシピ本といえば、超本格的なレシピと、超カジュアルなレシピのどちらかでした。
たかこさんのレシピは、カジュアルなだけでなく、ふんわりしたしあわせな世界観があります。
「こんなお菓子を焼いて、美味しいお茶を飲みたい」
疲れた母親だったわたしは、たかこさんのレシピ本にどれだけ癒されたことでしょう。

シンプルだけど、ちょっと小洒落たクッキー、りんごのケーキなど、たかこさんのレシピなら、工程がわかりやすく、間違いなく美味しいお菓子を作ることができます。

そのたかこさんが、「ポリ袋で作るシリーズ」を出しておられるのを最近知りました。
いつかそのレシピに参入しようと思っていたところ、NHKのミニ番組に、2カ月に渡って登場されるとのこと。

動いて話すたかこさん。
絶対見たい。

そう思って、テキストを購入し、楽しく番組を見ています。

この本は、たかこさんの「ポリ袋で作るシリーズ」を数冊いいとこ取りしたような、贅沢な作り。

ちょうど熟れすぎて「このバナナ、どうしよう」と思っていたバナナがあったので、この本の中から「バナナとくるみのケーキ」を作ってみました。

ボウルや泡立て器やゴムベラなどを使用せず、ポリ袋の中で材料を買い混ぜていきます。
バナナも、フォークで潰してから加えるのではなく、袋の中に入れ、袋の上から揉んで生地になじませます。
おお、これははじめての感触。
クルミの入ったミックスナッツが冷凍庫にあったので、バナナとミックスナッツのケーキになりました。

この作り方なら、洗い物が少なく、小さい子どもさんやハンデキャップのある方でも、手軽にお菓子作りができそうです。

子育て期を支えてくれたたかこさんは、恩人です。
そしていま、まだ先の見えないコロナ禍でもまた、たかこさんに支えられています。

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