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プロ野球チームのアナリストになるまでに勉強したことをまとめてみた

先日Twitterでご報告させていただきましたが、1月からソフトバンクホークスにてGM付データ分析担当として働かせていただくこととなりました。

これまで応援してくださったみなさんのおかげでツイートが球団の方の目に留まり、夢を現実にできました。ありがとうございました!

プロ野球界に入ってからもぜひ応援よろしくお願いします!

最近DMなどでよくいただく質問に、「データ分析をチームで取り入れたいが方法がわからない」「プロ野球のアナリストになるまでに何をしてきたか」などがあります。

そこで今回はまず、記憶が新鮮なうちに「プロ野球のアナリストになるまでに何をしてきたか」について書いてみようと思います。

野球×データに関する本や記事を読む

大学2年の秋ごろに選手からスタッフに転身してまず最初に取り組んだのが、野球×データに関する本や記事をたくさん読んだことです。このときは野球×データの分野に関してなんの知識もなかったので、とりあえずたくさん調べました。

まず本に関していうと、メジャーリーグにおけるデータ活用の歴史、セイバーメトリクス、ラプソードなど最新の計測機器の使い方、などの分野を読みました。

あとはやはりアメリカの方が圧倒的にデータ活用が進んでいるので、ネット上にあるアメリカの記事をたくさん読みました。データが一般に公開されており、それをもとにたくさんの人が色々な分析をしているので、すごく勉強になります。

とはいえ、英語の記事なんて読めないよ、という人もいると思います。ぼく自身も英語は全然読めないのですが、最近だとブラウザ上でWebページを簡単に和訳できるので、なんとかなります!(ときどき専門用語がうまく訳されなくて意味不明な文章になってしまいますが)

実際に役に立った本や記事などは、また需要があればどこかで書きます!

(追記)野球×データの本を書いたので、よろしければぜひ!

プログラミングを身につける

次に勉強したのが、プログラミングです。

以前、プロ野球チームのアナリストになる上でプログラミングは必須か?という質問を受けたことがありました。

まだ中に入ったわけではないのであくまで推測になりますが、必要不可欠というほどではないのかな、と個人的には思っています。ただ膨大なデータ量を捌いていく上で、プログラミングができると非常に楽ですし、できた方が良いのは間違いないでしょう。

言語としてはRかPythonがよい気がします。データを扱う上ではこの2つが向いているでしょう。

勉強方法としては、Progateなどの学習サイトが一般的かなと思います。ただ個人的には、インターンと競技プログラミングが非常に効果的だったので、オススメしたいです!

インターンは、RやPythonを学べるようなインターンに応募してみると良いと思います。お給料をもらって働くわけなので、責任感もあって学習速度が上がりました!

競技プログラミングとは、プログラミングで問題を解くゲームみたいなもので、AtCoderなどが有名です。ぼくの場合はAtCoder上のプログラミングコンテストで就活もしたので、仮にプロ野球界に入らなかったとしても役立つ汎用性の高いスキルかなと思います!

他には、CourseraなどのMOOCも活用しました。MOOCとは無料でいろんな授業をオンラインで受けられるもので、プログラミングに限らずスポーツアナリティクスの授業なんかも受けてました。

野球を題材にプログラミングを勉強する教材も出しているので、興味があればぜひチェックしてみてください!


データを実際に活用する

そして最も重要だと思うのが、学んだ知識やスキルを実践することです。

試合の結果に影響を与える立場としての責任を抱えながら、どこまで細かく情報を伝えるかを決めたり、データと現実の間を埋めることに苦労したりという経験は、実践する中でしか得られません。

たまたまぼくは東大野球部に所属しており実践する環境がありましたが、特にどこかの野球部に属していない人にとってはここがネックになってしまうと思います。

最近ではデータ分析担当の部員を募集するチームも出てきているので、そこに手を挙げて入るなどして実践の機会を獲得しに行ってもいいかもしれません。現状だと学生野球でトラックマンに触れられるのは六大学だけなので、おすすめは六大学です。

体の仕組みや動かし方を学ぶ

最後に挙げるのが、体の仕組みや動かし方を学ぶことです。これはぼくも今がんばって勉強しているところです。

データをもとに何かしらの知見を得られたとしても、それを選手がどう実現していけばよいのかがわからないと、せっかくのデータ分析が役立たなかったりします。

なので実際のパフォーマンス向上につなげていくには、トレーニング、メカニクス、コンディショニングなどの分野の知識が必要不可欠だなと感じています。

まだぼくもこのあたりの知識が全然ないので、むしろオススメの勉強方法などありましたらぜひ教えてください!

まとめ

というわけで、プロ野球チームのアナリストになるために勉強したことをまとめると、以下4点になります。

・野球×データに関する本や記事を読む
・プログラミングを身につける
・データを実際に活用する
・体の仕組みや動かし方を学ぶ

まだまだぼくも知らないことだらけですし、正解は1つではないと思いますが、プロ野球チームのデータ分析のお仕事に興味がある人にとって少しでも参考になれば嬉しいです。

スポーツ業界におけるアナリストの地位を高め、スポーツをもっと面白くできるよう、一緒にがんばりましょう!

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