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遠い国の大統領選挙

遠い国の大統領選挙の行方が気になる、なんていうことは普段はほとんどないのだけれど、外国語を学んでいるとその国の歴史や社会、経済に多少なりとも興味を持つようになる。というわけで、昨日投票が行われた地球の反対側の国・ブラジル大統領選挙の行方をリアルタイムでCNN等で追っていた。

ブラジルでは投票は権利であり義務!サボると罰金などのペナルティがあるそうだ。日本でも在日ブラジル人のための投票所が名古屋や鈴鹿、浜松、群馬の大泉、東京の高田馬場などに設置された。(ちなみに投票の方法は電子投票。即座に結果がわかって便利だが、もし不正などがあった場合に証拠がないというデメリットがあるとも。)

直接投票である大統領選にはおそらく有権者1億5,000万人以上のほとんどが投票した訳なのだが、その結果、昨日の1°turno(予備選)では「ブラジルのトランプ」とも呼ばれる現職ボルソナロ候補(現地ではボウソナロと発音)と、元大統領のルーラ候補が大接戦の末に票を二分。どちらも50%に達しなかったので決着がつかずに2°turno(決選投票)へ!決戦投票は10/30に行われるが、今後、更なる激しいキャンペーン合戦が予想される。

現職のボウソナロ大統領は、人種差別発言や、LGBTQ差別発言、アマゾン森林破壊容認発言などで物議をかもしているが、トランプ元大統領同様、熱狂的な支持層に支えられている。9月にエリザベス女王の葬儀参列のためロンドン入りした際にはブラジル大使館の窓から身を乗り出して選挙演説!ロンドン在住のブラジル人支持者が詰めかけて大声援、反対派も駆けつけて怒鳴り合い、通りがかった英国人に「静かにしろ!場所とタイミングをわきまえなさい!」と怒られているシーンがYouTubeに流れていた。

英国のEU離脱、トランプやボウソナロの熱狂支持といった行動を支える「ポピュリズム」が国際秩序を揺るがしている、と言われる。タイミングよく今月、ポピュリズムについてのオンライン講演を聴けることになった。私は世界で起きている様々なことにかなり無知で恥ずかしいのだが、これからはそうも言っていられない時代。もう少し「知る努力をしよう」と思う今日この頃である。


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