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ドキュメンタリー映画『食べることは生きること』

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2023年秋に来日したアリス・ウォータースの来日ツアーと、ツアーの様子を映画化した『食べることは生きること~アリス・ウォータースのおいしい革命~』の情報をまとめています。
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2023年9月の記事一覧

アリス・ウォータースと巡る旅の予定

世界中の料理人と教育者に影響を与え、全米の「おいしい革命」で知られるアリス・ウォータース氏が、今年10月9日〜18日に来日します。 (アリス氏と著書『スローフード宣言ーー食べることは生きること』についてはこちら:https://amanokaze.jp/) 本記事では、来日ツアー中の訪問地についてお知らせします。 10月10日 島根県・海士町日本で最も美しい島のひとつである海士町にお迎えします。人口2,300人弱のコンビニやスーパーのない、本物のスローフードの島です。島の人

スローフードによる文明の転換を足元から進めていくためのガイドブック

立教大学特任教授 河口眞理子氏 アリス・ウォータースの『スローフード宣言』を読んでみて。 米国で最も予約の取れないレストランオーナーが書いたという発売前の白い本が送られてきた。レストランオーナーの本だからブログみたいな軽めの内容かと思って手に取り読み始めたところ、言葉は平易でありながらも、その一言一言が食文化についての論評であり、近代文明、工業化社会への深い洞察に基づく批判であり、自らが実践しているスローフードの提案によって文明の転換を足元から進めていくためのガイドブックで

再生

『スローフード宣言』著者アリス・ウォータース氏 来日にむけたメッセージ

今年の秋、『スローフード宣言ーー食べることは生きること』の出版1周年を記念して来日ツアーを行います。旅を控えたアリスさんから日本や世界に向けたメッセージが届きました。 **************** こんにちは。アリス・ウォータースです。カリフォルニア州バークレーにあるレストラン、シェ・パニースのオーナーであり、エディブルスクールヤード・プロジェクトの創設者です。 この秋に日本を訪れて、皆さんとお話しできることを、とても楽しみにしています。 1周年を迎える本のタイトルは、『スローフード宣言〜食べることは生きること』。この50年間、人の食べかたがどんな風に変わってきたかについて書いた本です。私たちは食事を不健康に変えてしまったばかりか、食べ物と一緒に、大切な価値観をも変えてしまったのではないか、という話をしています。 人間らしい価値観を取り戻すために、そして、大地の世話をしながら私たちの食べ物を作ってくれる人々を支えるために、今、私たちにできることは何でしょうか。 ひとつの手段として、公立の学校で給食の食材をどこから仕入れるか、それを変えることができたらどうでしょう。学校給食の大切さは、私たち皆が深く知っていますよね。 今回、日本を旅しながら皆さんと話ができることは、心からの喜びです。 食べかたを変えれば、人の価値観、そして社会が変わります。 皆で動きましょう。気候変動を止め、(地球と私たち自身の)健康を回復するために ****************

アリス・ウォータースが語る「すべての子どもたちに、身体と地域を豊かにする給食を」

半世紀にわたる地元での実践を通して、人と地球と食に人生を捧げてきたアリス・ウォータース。 新著『スローフード宣言〜食べることは生きること』(海士の風)では、加速する気候変動や格差問題、地球も人も健康を害している現状を変えていくために、私たちがいかにして 人間らしい価値観 を取り戻していけばいいかを提案しています。 その変化を生むために「それ以上にいい方法って、他にないでしょう?」とアリスが唱えているのが「学校給食の地産地消化」です。 なぜ、学校給食なのか。 アリスは2