偉人か暴君か? 生まれた日時と☽や♀・♂の組み合わせで人生は決まるか。
占星術の格言(アフォリズム)に、こんなのがある。が、本当だろうか?
「春分の日(Vernal Equinox)の正午に生まれた人は、特に根拠がなくても偉大な人物になる」
占星術の格言とは、遠い過去から積み重ねられてきた「こういう惑星の配置なら、こう占断すべきだ」という、一種の経験則である。現代の占星術からはほとんど失われてしまったが、今でも通用するものは多くある。
「春分の日の正午生まれ」は、根拠レスで「偉人になる」というのは本当だろうか? どんな偉人かも不明だが……。
ちなみに、今年2023年の春分の日は3月21日だったが、東京での正午のホロスコープは次のようになる。
天王星、海王星、冥王星などの外惑星は表示から外してある(太陽が海王星に隠れて見えなくなるから。これ、どうにかしてほしい)。
昼と夜の長さが同じになる春分の日に、太陽はミッドヘブン(天頂)に位置する。それでなくても、2023年は木星と水星が魚座♓️18°でタイトなコンジャンクションとなっており、天頂付近が賑やかだ。
太陽以外のルミナリー(輝くもの)である月は蠍座♏️で5Hにあり、こちらはデトリメントといって品位が悪く、ちょっと弱い。
この時に生まれた赤ん坊がいるなら、行く末を見守ってみたい気がする。
一方で、こんな格言もある。
「月と金星と火星のすべてがコンジャンクションである時、これは暴君ネロのような世界人類に仇なす呪われたモンスターのような人物をもたらす。この生まれの者は途方もなく邪悪だ」(『 The Astrological Aphorisms of Cardan - Edited by William Lilly』など)
この月、金星、火星のコンジャンクションが最近、起こった。
月、金星、火星のコンジャンクションが起こったのは、2023年6月23日の「夏至の日」だ。春分と同じく正午でチャートを立てると、以下のようになる。
日の出から日の入りまで、日中の時間が最も長いとされる日の正午である。太陽はミッドヘブン(天頂)に近いのは、いつもそうなのだが、注目すべきは3つの天体が入る11ハウスの獅子座♌️だ。
月と金星が♌️14°にあり、すぐ近くの♌️18°に火星もある。なんと、リリス⚸まで加わってコンジャンクション(合)になっている。
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