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「今日」  日記(6/8)


 今日は、あまり気分が良くない。
 
 天候は曇り。曇りを空に敷き詰めたような、究極の、完璧な曇りだ。
 重めの片頭痛持ちとのこともあって、朝起きた瞬間「あ、今日これやばいやつだ」と感じた。
 片頭痛用にストックしてある微糖のコーヒーを1缶飲み、チョコーレートを1粒だけ食べ、果汁100%のオレンジジュースを飲んで学校に登校した。
 痛みはまだ無い。

 隣の席の子は、昨夜恋人と別れ話を持ち掛けれられたらしく、朝から机に伏して「泣きそう」と嘆いていた。

 昨年から少しずつ脆くなっていた関係の私と友人Aは、もう「おはよう」の挨拶すらない。目も合わず、すれ違ってもなにもない。まるで私が見えていないようで。なんだか幽霊にでもなった気分だ。

 今日は夕方から雨が降るとは知らずに、自転車で来てしまった。帰りは雨に濡れて帰るしかない。降水確率は脅威の100%。近年、天気予報が当たる確率は技術の進歩によりめきめきと上がっていて、確率は80%を超えるらしい。雨が降ると片頭痛が酷くなるし、濡れながら帰らなければいけないし、なにより気分が下がる。なので個人的には雨は降って欲しくないのだが、最近の天気予報が外れた日はいつか分からない。感覚的に、ほぼ当たっている気がしている。残りの約20%を信じるしか道はなさそうだ。


 ここまでは良くないことだが、今日起こったこと全部が悪いわけではなかった。

 まず、後ろの席の子が話しかけてくれた。
「ここって分かる?分かんなくてさ、教えて欲しいんだけど、、、」。
 授業中に教え合うということは、内気で人見知りな性格の私には少ないことで。だからこそ、話せたことだけでなく、もっと深い教え合うということができて嬉しいことだった。教えた時の「あ、わかった!!ありがとう!!」という笑顔が眩しくて。今度は自分から話しかけてみようと思った。

 また、体育のバトミントンのリーグ戦では、私とペアが優勝した。私も彼女も中学校の体育で触れたくらいで、全くの無経験者だった。だからこそ、お互い声をかけて頑張ったことが報われた気がした。

 良いことがあっても、気分は上がらない。そんな日があれば、逆に良くないことがあってもいい日だと思える日もある。

 人生は不思議だ。