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No.58 プレナイト

58.プレナイト

丸々とした形が可愛い良きプレナイトだ。
砂糖をまぶしたようなキラキラとした細かい結晶も表面に観察できる。さながらスイーツのような甘そうな鉱物だ。
プレナイト。和名はぶどう石。由来は見た目通り結晶の形が果物のぶどうのようだからである。結晶が丸い形に成長する鉱物の代表格だが、プレナイトの他にも丸い形になる鉱物は割とある。
例を上げるとスミソナイトやヘミモルファイトが有名だろう。また厳密には鉱物とは言い難いが、微細なクオーツの集合体であるカルセドニーも球状の塊がいくつか集まった状態で産出されることがあり、最近「グレープカルセドニー」として鉱物コレクターから人気が高い品となっている。
鉱物や石と聞くとゴツゴツとした直線的なイメージがあるがこのような曲線的な鉱物も少なからずあるのだ。だからこそ鉱物の世界は奥が深く面白い。
余談だが鉱物名の「プレナイト」は発見者であるオランダの軍人プレーン大佐から命名されたそうだ。カボションカットでルースにすることが多いらしいが、この結晶の形を見てしまうとなんだかもったいない気がする。


【補足】
〈カルセドニー〉
クオーツの微細な結晶が塊状になったもの。カルセドニーに不純物が入り透明感がなくなったものは「ジャスパー」と呼ばれる。また縞模様のものは「アゲート」と呼ばれ、日本では「瑪瑙(めのう)」として古くから親しまれている

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