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No.24 アパタイト

24.アパタイト

ライムグリーンのアパタイトだ。クラックやインクルージョンは多めだが、透明感がありフレッシュな印象がある。
一般的にアパタイトと言えばブルーのイメージが強いようだが、私はどちらかと言うと今回のようなライムグリーンやイエローのイメージが強い。
ずっと何でかなぁと思っていたが、最近ようやくその理由が分かった。
私が鉱物集めを始めたのは大学三年の頃。それまで鉱物について無知だった私は少し知識を身につけたいと初めて鉱物の図鑑を買った。この時に買った図鑑の中でアパタイトと言う鉱物の存在を知ったのだが、この図鑑に載っていたアパタイトが丁度明るいイエローだったのだ。
そのため私の中でアパタイト=イエローのイメージがついてしまい、しばらく青っぽいアパタイトを受け入れにくかった期間があった。実はアパタイトには様々なカラーバリエーションがあり、イエローやグリーン、ブルーをはじめとして紫にレッド、シロに無色などとにかくカラフルなのだ。そのためアクアマリンやアメジストに間違われてしまう事もあるそうで、名前の由来もギリシャ語で「裏切り」を表す言葉「apate」からきている。
今は青いものも黄色いものも同じように受け入れることができるが、第一印象ってだいじなんだなぁとアパタイトを通じて痛感した。

【参考書籍】

「ネイチャーガイド・シリーズ 宝石」
ロナウド・ルイス・ボネヴィッツ 文
伊藤伸子 訳   化学同人  2015年


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