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今書こうとしているお話の話


下の子「おはなしかくの?」
わたし「うん、書いてみようかな」

下の子「題は決まってるの?」
わたし「『昨日見た夢を思い出せない』にしようかなと…」
下の子「ええー!長すぎない?」
わたし「長すぎる…かも…しれません…ね…」

出鼻をくじかれた。

下の子「まあいいけど」
わたし「じゃあちょっと聞いてみて?聞いてくれて話してたらなんだかまとまる気がするわ」

割と前からあったネタで、ほぼ大筋は決まっているのに、とにかく時間がない…。時間がないというより、集中できる時間がなーい!
常に人がいる!常に何かを話しかけられる!最近お気に入りの音声入力でブツブツ一人ごとを言うこともできない!車に乗ることも減った。
実は私、一人で車を走らせてるときが一番、もうそ...いや、想像がすすみます。

お話の冒頭は、こんな感じで想像をした。



大きなホール。
イベント会場。どうしてこんな?というような辺鄙なところ。
ほとんど人はいない。
それもそのはず、まだ時間が早くて、参加者の人が荷物を抱えてひとりふたり、現れたくらいの時間帯。

歩いている数少ない人は誰もみな、他人のことなど見向きもせず、興味も持っていないかのような顔をしている。
広場ではパフォーマンスの最終調整をしている人がいる。
アートイベントのよう。芸術家のつどい?
みんな、ペイントの痕がびっしりついた服を着ている。それもまたアートの一部だという風に。

ひとり、参加者でもなければファンがいるわけでもなさそうな、手持無沙汰の女の子がいる。荷物は何も持っていない。ずいぶんきちんとしたお洒落身なりをしている。
ライラックを模した小さな花飾り、落ち着いたボルドー色のカラーワンピ、真珠のイヤリング、ピアスは開けていない。小さ目の黒いバッグ、黒いヒール。誰かの結婚式にでも行くにしては地味だし、この場は割とカジュアルな現代アートのイベントなのに、どうしてそんな恰好なんだろう。

どうしたらいいかわからないといった不安な顔でうろうろしている。
何かを探している。
携帯がしきりと鳴っている。
そんなことしそうもないのに、その子は携帯の電源を切ってしまった。

彼女は先日、ずいぶん旧式なお見合いをしたばかり。
相手はとても無口な人だった。



という話を書いてみようとしています。

児童書を保護施設や恵まれない子供たちの手の届く場所に置きたいという夢があります。 賛同頂ける方は是非サポートお願いします。