What a day 今日はなんて日(短編小説・ダーク)
ひまだ。
寝転んでテレビを見ながら、彼はシャツ一枚になって長く体を伸ばした。
妻が食器を洗いながら後ろから言う。
「看護士さんのお友達がね、ここまで何とか抑えているのは、日本人が持つ普段からの衛生意識と無関係ではないと思うって言ってた」
「ここまで大変なことになるとはね」
うちの会社いつまで持つかな、と言おうとしてやめた。不安にさせても仕方がない。ストレッチをしながら見上げると、対面式のキッチンカウンターからこちらを見下ろしている妻と目が合った。
妻はにっこり笑う。
「頑張ろ