夜の海(詩)
耳をすませてごらん
窓の外のもっと遠くの向こう側だよ
そこの窓ぎわのいびきの向こう側
窓の外の、高くそびえ立つ魔女の山よりも外だよ
聞こえない
心の耳で聞いて
ほんとに魔女が住んでるの?
たくさん、たくさん
さて、何がある?
うみ
ザザーンて言ってない?
どぉーんてきこえた
ざわざわざわって
砂浜を濡らして
するするするって引いていく
波の形に残った泡が、ぽつぽつ白く残って
穴があちこちに開いている。
ほらまた来るよ
どぉーん!
ざざー
ざわざわざわ…
その音を聞いてねんねしなさい。
どぉーん、ざぁー
ざざざ、するする
くりかえし くりかえし
聞こえる音に耳をすませながら
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