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「ここはどこだ?」 男は気づいたら異世界にいた。といっても現実世界と何が違うかは説明がつかなかった。 男は子どものころから「歩く辞書」と言われてきた。何でも物知りだったため、まわりからそう呼ばれた。大人になってもその知識の量ははかりしれない。そんな彼でも今置かれている事態を説明することはできなかった。 近くで少年がもの珍しそうにこちらを見ていた。おそらく自分が違う世界の住人だと察しているのだろう。 「すみません。ここは一体何ですか?」 「わたしとあなたが存在する場所です