見出し画像

大東亜帝国から旧帝大院にいった話

大東亜帝国と呼ばれる大学から旧帝大と呼ばれる大学院へ行ったお話です。
世間では、”学歴ロンダ”と軽んじられる呼び方をされるかと思いますが、そんな簡単な話ではないよと後輩のために記しておきたいと思います。


1. どの程度の人数が大学院への進学を志すのか

 私の大学は、大東亜帝国と呼ばれるランク帯でした。世間での呼ばれ方では”Fラン”と侮蔑を込めて呼ばれるかもしれません。
しかしながら、非課税世帯が大学へ行く一つの救済措置でもあります。国立でも年50万する学費が、無償になる確率がグッと上がる私立大学(勿論学力的な条件はありますが…)なんですよね。なんなら、入学前に4年間学費無料になるところもあり、本当に有難い救済措置で、児童福祉施設で育ったいわゆる塾通いができない子でも狙える大学でありました。

 では、そうした大学に入学して大学院を志そうとした人はどの程度いるのか?私の場合は、交友関係が少なかったこともあると思いますが、4年間の学生生活を通して1人だけそのような学生に出会いました。その人は、一橋大学院へと進学していきました。母数を考えるならレアキャラといえるでしょうし、ではなぜ私が”大東亜帝国”やら”旧帝大院”というぼやけた表現を使用するのか、といったところでもぼんやりながら納得できるのでは?と思います。

2. とりあえずの勉強はやめよう

 大学院入試というのは、大学院へ進学するにあたって最初の壁になると考えます。そのため焦ると思いますし、実際、私も焦りのあまり眠れなくなることがありました。では、メルカリなどで過去問を買い漁ったりした後、図書館に篭って勉強すればいい!……という話でもありません。

 まず細分化して大学院は筆記+面接です。筆記は独学で十分なんとかなります。私は、予備校に通うお金も無かったので独学で勉強しました。予備校に通ったから合格率が上がると勘違いをしてはいけないと思います。正直、基礎的な部分なんて自分で勉強できますし(出来ないと思うのは自分に自信がないだけですガンバレ!)、予備校は”安心感”を得るための課金だと考えてください。
 筆記に関しては独学で慶應などの有名大学は通ったので、安心しながらも頑張って図書館に篭ってください。

 では、面接って何?という話になりますが、面接は教授の力を借りました。これは融通を効かせてもらうとか浅ましい話ではなく、研究計画書をどのような方向で練っていけばいいかという話です。教授にプレゼンテーションをする際に学者並みに詳細に語れなくとも、どういう研究がしたいのだ!という熱意は持っておくべきです。

 では、ここで教授の力をどうやって借りれば良いの?と言う話ですが、どの人なら力を貸してくれるのだろうか?という審美眼が必要になります。 私は、院の入試問題の答案を持って行き添削してくれる方でまず選別し、そしてゼミに入る時点で「私は大学院に行きたいんだ!これから助言を頂けますか?」とアプローチしました。(+受験までのロードマップ、研究計画書など作成しておくとより承諾して頂ける可能性が高いです)

 ここで心を折られて欲しくないので述べておくのですが、断られるのが通常だと思ってください。そもそも、(パーマネントでない)教授陣は自分の研究成果を出さないと食い扶持に困るので、一生徒を見てる暇なんてないのです。なので、断られても恨まずに仕方ないと思って欲しいし、自分の能力がないとも思って欲しくないです。

3. 頑張っている姿は皆見ている

 みんな、あなたの頑張っている姿を見ています。どれだけ隠していても、人付き合いの悪さや、図書館への滞在率からバレます。あるいは、授業で当てられた時の回答などで。その時に、冷やかす人もいれば、応援してくれる人もいる。おそらく、私がそうだったように人が嫌になるほど人の視線に悩むのだと思います。私は、人見知りせずむしろ自分から話しかけに行くような性格でしたが、人に流されやすいタイプとの自覚があったので話しかけてくれる優しい人を敢えて遠ざけました。今となっては、本当に申し訳なくて顔向け出来ませんが……。

 そして、これが世間一般的に”高学歴”と呼ばれる大学へ行かなかった障害だと思ってください。悲しいけれど、仕方ないと考えてください。
そして自分の短所を理解できたのなら、そこを補強してください。そうしないと、大学院に行くと言い張っても嘲笑われるだけになります。(友人どころか兄弟まで馬鹿にしてきますので覚悟が必要です)
なので、勉強が出来ないとグルグル悩む必要があったら、どのように効率的に知識を吸収するかなどにフォーカスして欲しいです。

 大学では、他人のことを気にせず自分を貫ける視点を持つことが必要だと思います。4年間は非道と言われたり、気取っていると言われたり対外的な評価は散々だと思いますが、自分がどうなりたいのかを見つめ貫いてください。その上、大学院に入ることは、ゴールでなく入り口で、いまだに専攻外の先輩(皆に嫌われているので心のダメージは少ないですが)に学歴差別を受けることがあります。それでも、耐えられると思える人なら行くべきです。

4. 大学院を目指すべき人

 やりたいことがあり、誰に何を言われようが頑張れる(気にしない)、そういう人が大学院に向いていると思います。実際に教官(あるいは全然別の専攻の学生)から厳しい言葉を投げかけられることもあります。しかしながら、自分がこの研究をやりたいと思ったのなら、それに見合う能力の獲得と言語化さえ出来ていれば、大学院はまったく難しい話ではありません。

 行きたいけれど、自分には無理だと最初から諦めないで欲しいです。やりたいことがある、また設備の良い場所で学びたい!などといった想いを貫ける忍耐力がある方ならなおさら。
 しかしながら、”学歴ロンダ”という考えならやめた方がいいと思います。入ったら簡単!というわけではないのが、大学院です。そして入試で面接する教授陣もあなたがどういう気持ちで入試会場に来ているのか見抜いています。
 
 最後に強調してお伝えしておきたいのは、あなたの対外的な評価は本当に散々になります。私は小学〜高校までの友人が私を見捨てずにいてくれたので、心が折れませんでした。でも、もし、彼女ら彼らがいなかった時……と思うとゾッとします。
 自分とは一致していないコミュニティに属する心の支えになる人(小説やアニメ等ではなく、人です)を大切にして欲しいと思います。勿論、依存してはいけません。単純に、誰かと一緒にいて楽しいと思える時間を過ごすことが一番ひねくれなくて済む方法なのだと思います。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。色々厳しいことを言いましたが、後輩の方々、応援しています!健康に気をつけて、受験勉強頑張ってください!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?