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恋愛でいま、苦しい人へ

私が心の世界に入ったのは、5年程前。自分が壊れてしまうのではないかというくらい、ショックな出来事を体験したことがきっかけでした。

当時好きだった人が、いつの間にか、他の人と結婚していたことを知ってしまったのです。

どうやら彼が結婚したのは、私がそれを知る半年以上も前のこと。つまり彼は、結婚したことを隠したまま、私とも会い続けていたようでした。

彼は考えつく限りの言い訳を並べましたが、私は一言も責めることなく、彼から離れました。物分かりのいい女のように見えるかも知れませんが、当時の私には、それしかできなかったのです。ただ怖くて怖くて、何も聞くことができなかった。それが本当のところです。

しかし、彼を責めなかった分、私はそこからひたすら、私自身を責めることになります。

「私は愛されなかったんだ」

「私は選ばれなかったんだ」

「私に価値がないから、彼は別の人を選んだんだ」

そうやって、自分にバツを付けまくった結果、そのバツの重さで、まったく起き上がれなくなりました。人形のように、ただ1日、ソファで横になり、宙を見ているような日々…。何も食べられなかったため体重は1カ月で5キロほど減り、眠れず、顔が引きつるようになり、睡眠外来に通うようにもなりました。

たかが失恋です。でも私にとっては、私という人間が全否定されたように思える出来事でした。

頭の中を巡るのは、「なぜ?」という言葉ばかり。

「彼」はなぜあのとき、あんなことを言ったのか。

「彼」はなぜ、私の気持ちを平気で踏みにじったのか。

「彼」はなぜ、結婚した後も、私に会い続けていたのか。

すべての主語は「彼」で、「私」の心が、どこかに置き去りにされていたことに、当時の私は気づいていませんでした。

心理学を学び始めてようやく、この、大切なことに気づくことになります。問題があるとしたら、私が私の声を聞いて来なかったことにあるのだと。

「私」はどうして、何も聞けなかったのか。

「私」はどうして、そんな彼を愛していたのか。

そしてもう1つ学んだこと。それは

彼は私の鏡だった」。ということでした。

そう。私たちの関係は一見すると、私が被害者で、彼が加害者のように見えますが、恋愛において、どちらかが被害者で、どちらかが加害者ということはないということを、ここから学んでいくことになります。

恋愛の相手は、自分の鏡」です。

どんなに優しくて素敵な彼(彼女)も、浮気ばかりする彼(彼女)も、みんな、ある意味で「あなた」なのです。

この彼との辛いできごとは、私自身が置き去りにしていた「私自身」と向き合うきっかけになりました。5年経ったいま、私は身をもって確信しています。恋愛はもちろん、恋愛以外でも

全ての出会いには、必ず意味があります。

あなたに必要な現象だから、今こうして、現れているのです。

たとえ胸が張り裂けそうになる体験だったとしても、

全てが、「本当の自分に還るために必要なこと」


大丈夫。あなたは何一つ間違えていません。

あなた自身を、そして、いまあなたが直面している現象を肯定してあげてください。

そして、こう自分に尋ねてみて欲しいのです。

「なぜいま、この現象が起きているんだろう。もしこれが良いことなのだとしたら? このことは、自分に何をもたらしてくれるんだろう」。

起きることには、基本的に良いも悪いもありません。たとえパートナーが浮気したとしても、音信不通になったとしても、嫌な上司に足を引っ張られたとしても、現象は常にフラットです

それがダメなことだと認識するのは、あなた自身。現象に意味付けをするのは、あくまで自分なのです。

なぜダメなことだと感じるのか。なぜそんなに苦しいのか。その感情の奥にこそ、自分に還っていくための鍵があります。

あなたが目の前にしている辛い恋愛や、人間関係は

あなたに見つけて欲しがっている、隠れたあなた

を見つけるために、起きているのかもしれません。その子はずっと、あなたの心の奥底で待っていた子でした。「ここにいるから、早く見つけて」。と。







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