見出し画像

クソデカ灯織

灯織「ごめん、真乃…‼︎ 2億時間遅れちゃった」

真乃「大丈夫だよ灯織ちゃん、2分しか遅れてないから」

真乃「灯織ちゃんが遅刻なんて珍しいね」

灯織「うん、電車が人身事故で1億人跳ねてその影響で遅れちゃって…」

真乃「ほわぁ…灯織ちゃんよく生きてたね」

灯織「今日は床が抜けるまでダンスレッスンだよね?早く床を抜こう」

真乃「床は抜かないけどそうだね。めぐるちゃん、レッスン室で待ってるって言ってたよ」

灯織「めぐるがいるならもうとっくに床は抜けて床下を掘り返してるかも…」

真乃「めぐるちゃんは重機じゃないよ灯織ちゃん」

真乃「レッスン前にお水買っていく?」

灯織「そうだね、たぶん300万リットルくらいは必要になるから…」

真乃「そんなに買ったら事務所がダムになっちゃうよ」

灯織「遅れたお詫びになにか奢らせて…‼︎ 2000兆円までならなんでもいいから」

真乃「国の借金が賄えちゃうね」


めぐる「あっ!真乃!灯織ー!」

真乃「おはようめぐるちゃん」

灯織「めぐる、まだ床は抜けてないみたいだね」

めぐる「うんまだだよー!あ!レッスンの先生も来たみたい!」

灯織「『プリズムブライトイルミネーションルミナススターズトワイライトサンシャイン』、揃いました!」

真乃「灯織ちゃん輝きすぎ」

めぐる「でもでもー私たちだったらそれくらい輝けるよね!」

灯織「うん。私たちなら、夜空に瞬く0等星にだってなれるよ」

真乃「ほわ…Tierみたいになっちゃってる」

めぐる「真乃は最近Tier0になったよねー」

真乃「めぐるちゃん、トワイライツコレクションのことTier0って呼んでたんだ…」

灯織「みんな、瞬きをする間も無くレッスンの時間」


灯織「真乃!ステップの出だしが3万秒遅れてる!」

真乃「もはや秒で言う意味なくなっちゃってる」

灯織「めぐるはジャンプが20万テンポはやい!」

めぐる「テンポ換算じゃわかんないよ〜」

灯織「あっ…‼︎ ごめん二人とも…2000回転するところ間違えて42万回転しちゃった…」

真乃「大丈夫…?床抜けてない…?」

めぐる「そういえば。この後真乃と残ってレッスンしようと思うんだけど…灯織はどうする?」

灯織「うん、私も超夕方くらいまでは残ろうかな」

真乃「ほぼ夜だね」

めぐる「じゃあみんなで夕方まで、もうひと頑張りしよー!」

真乃「ほわっ、その前にわたし、鳩さんのクッキーを焼いてきたんだけど、よかったらみんなで休憩にしない…?」

灯織「えっ、これ真乃が作ったの!?鳩がそのままクッキーになったのかと思った…」

真乃「ほとんど悪役の使う魔法だね…」

めぐる「ふははははー!真乃、お前もクッキーにしてやるー!」

灯織「大丈夫、私が真乃に状態異常耐性、HP常時満タン、レベル最大化の魔法をかけるから」

真乃「それはただのチートだよ…」


めぐる「ふーっ!疲れたー!」

灯織「ほんと、体全身筋肉痛でもう這い回ることしかできないよ」

真乃「灯織ちゃん帰る気ある?」

めぐる「運動したらお腹すいてきちゃった」

灯織「ほんと、こんなにお腹減ったの天保の大飢饉以来」

真乃「あれを生き延びたんだ…」

めぐる「じゃあさ!みんなでご飯食べて帰らない?」

真乃「ほわっ、灯織ちゃんこの辺りのお店って知ってる?」

灯織「うん。産まれる前から」

真乃「老舗だね…」

めぐる「2人は今何がたべたい気分ー?」

真乃「ほわぁ、2人が食べたいもので大丈夫だよ」

灯織「わたしも、犬以外ならなんでも」

真乃「さすが飢饉の生き残りなだけあるね…」

めぐる「じゃあ犬以外でなにか食べに行こー!」

真乃「それは全部だよめぐるちゃん」


灯織「すみません、このハンバーグステーキ6000キログラムを1つ」

真乃「灯織ちゃん、注文はわたしがするね」

灯織「やっぱり8つ」

真乃「灯織ちゃん」

めぐる「運動した後は無性にお肉が食べたくなるよねー」

灯織「私たち人類は肉食だもんね」

真乃「雑食だよ」

めぐる「注文決まったなら店員さんよぶねー」

真乃「すみません、ハンバーグステーキの200gが1つと…」

灯織「ドリンクバー300個ください」

真乃「灯織ちゃん、重複しても意味ないから」

灯織「このスマイルっていうのは何個まで…」

真乃「1個だよ灯織ちゃん」

めぐる「そういえば私たちもスマイルの注文受けたことあるよねー」

真乃「ほわっ、CMの撮影の時だっけ」

灯織「うん。産まれて初めて笑った」

真乃「過言だね」


めぐる「ふーっ!お腹いっぱい!」

真乃「ほわ、ご馳走様でした」

灯織「わたしが払っておくから、みんなは先に出てて大丈夫だよ」

真乃「ありがとう灯織ちゃん」

灯織「店内全員の精算を」

真乃「灯織ちゃん、回収できなくなっちゃうから」

めぐる「それにしても美味しかったねー!」

灯織「ほんと、あまりにもハンバーグすぎてもはやハンバーグなのかハンバーグじゃないのかわからなくなってたし」

真乃「それは多分灯織ちゃんだけだと思うよ」

灯織「真乃が食べてたのも美味しそうだったよね。ゴッドキングブレードだったっけ?」

真乃「ホットチキンプレートだね」

めぐる「お腹も膨れたことだしそろそろ帰ろうかー」

灯織「うん。マッハ100万でね」

真乃「光の尻尾追い越してるよ…」


めぐる「あれ?翼駅に行きたいんだけど南ってこっちであってる?」

灯織「えーっと…こっちには老人がいてあっちには死体が転がってたから…」

真乃「なんで方角の測り方が四門出遊基準なの?」

めぐる「じゃあこっちが南だ!」

真乃「死体が転がってたの!?」

めぐる「2人とも今日はありがとう!また明日ね!」

真乃「うん!気をつけて帰ってね!」

灯織「めぐる、一人で帰らせて大丈夫だったかな…落下した隕石の下敷きになってないといいけど…」

真乃「そうなると私たちもタダじゃいられないから」

灯織「それじゃあ真乃、わたしは電車に乗って帰るね」

真乃「うん、灯織ちゃんもまた明日ね!」

灯織「うん、またあし…………」

真乃「ほわ…?灯織ちゃんどうしたの?」

灯織「ううん、電車、2億時間遅れだって」

真乃「それは廃線だよ灯織ちゃん」


(おわり)


■関連作品

・真乃

・めぐる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?