フロイト、ラカンの精神分析に基づいたメンタル維持のための試論
人は父親的存在からの寵愛及び承認という形でしか自身を保つことができない。言い換えると、どうやら人間は、何らかの他者Autreの承認がないと、自身の存在を認めることができないという性質があるらしい。
これは『饗宴』でソクラテスに対して愛されようとするアルキビデアスと類比的である。アルキビデアスはアガトンの寵愛を受けるという欲望のための手段としてソクラテスの寵愛を受けるというアガルマを望んだが、これと同じく、人は自分自身の存在を確保するという欲望のための手段として父親の寵愛を