大好きなティム・クリステンセン
スキ!を集めたマガジンを作ろうと思いたちました。
そこで栄えある第一回に取り上げたいのは、ティム・クリステンセンです。
誰?と思われた方でも、ディジー・ミズ・リジーといえば知っている方もいるかもしれませんね。
いや、ディジー・ミズ・リジーを知っているひとなら、ティム・クリステンセンは当然のごとく知ってるか。
そもそもディジー・ミズ・リジーを知らないひともいまでは多いかもしれません。
詳しいことを知りたいひとは、Wikiなどで調べてもらうとして、さらっと簡単に紹介いたします。
ディジー・ミズ・リジーとは、90年代に活躍したデンマーク出身のロックバンドです。
ディジー・ミズ・リジーのギターボーカルでメロディーメーカーが、今回取り上げるティム・クリステンセンなんです。
ティム・クリステンセンについて、彼の音楽にまつわる回顧録をいつか書いてみたいとずっと思っていました。
なぜなら、ティム・クリステンセンとディジー・ミズ・リジーの音楽ほど、我が人生においてかけがえのないものはないから。
誠に僭越ながら、私の自伝映画を作るなら、ティム・クリステンセンとディジー・ミズ・リジーの音楽はサントラに決定です。
と、勘違いも甚だしい妄想はおいといて。
まずは、ティム・クリステンセンとの出会いから。
お恥ずかしながら、ティム・クリステンセンを初めて聴いたのは、2003年にリリースされた彼のセカンド・ソロアルバム「Honeyburst」でした。
それまでもディジー・ミズ・リジーの名前はもちろん知っていましたが、聴いたことがなかった。というか、普通に売れてるバンドなのであえて聴きませんでした。
なぜなら、20年近く前の当時、私は売れてるバンドを聴く=ミーハーと定義していたので、あえて聴かないという選択をよくしていました。
同じ理由でオアシスも聴かなかったし、ウィーザーも遠ざけてました。いまはどっちも大好きでよく聴きますけど。
要するに若さゆえのひねくれ者だったのです(いまも所々曲がっていますが、ずいぶんと素直にはなりました)。
あ、でも、ニルヴァーナはすぐに飛びつきましたね。
ニルヴァーナには、あの時代にいたひとはほとんど無条件で反応したと思います。
ニルヴァーナはまさに時代を変えた伝染病のようなものでした。
だって、あのメタリカが髪を切ったのは、ニルヴァーナが現れたからに他ならないわけで……いや、このことを語り出したら、話が終わりませんよ。
話を元に戻しましょう。
「Honeyburst」をタワレコで視聴して即買いしました。
その頃は月に何回かはタワレコに足を運び、視聴しまくって一度にCDを5、6枚くらい買ったりしていましたねえ。
いまはストリーミングサービスで音楽が聴き放題ですからホントいい時代になりましたよ。
ティム・クリステンセンのソロアルバムは、どれもたいへん素晴らしいんですが、それぞれテイストが微妙に違っていて、またディジー・ミズ・リジーの作風ともちょっと違います。
うまく例えられる自信はないですが、ディジー・ミズ・リジーのコアにあるメロディアスさという芯部を抜き取って、良質なロックでじっくりと時間をかけて熟成させたような感じ。
そう、いうなれば、お米を半分くらい削って作る大吟醸のような音がティム・クリステンセンのソロアルバムなんです。
(トホホ、何とも乏しい表現力)
言葉での説明に限界を感じたので、簡単な図にまとめてみました。
※注:あくまでも個人の感想によるものです。
これだけでは知らないひとには伝わらなすぎるので、リファレンスとなるアーティストをちょっと付け足してみました。
※注:あくまでも個人の感想によるものです。
ティム・クリステンセンのソロアルバムはどれをとってもいいのですが、3rdの「Superior」はちょっとおとなしめで、4thの「Tim Christensen And The Damn Crystals」はややロック色が強いです。
いや、4thって書いちゃったけど、「Tim Christensen And The Damn Crystals」は、Damn Crystalsというバンド名義になるみたいですね。
ちなみに、全然関係ないんだけど、4thアルバムのジャケットを初めて見たとき、これってザ・ベストの表紙じゃんって思いました。
ザ・ベストは昔あった(いまもあるんでしょうか?)エッチな雑誌で、横から水をバシャっとかけられた女優さんが表紙を飾っていました。
もしかしたら、ディジー・ミズ・リジーのときに来日したティム・クリステンセンがザ・ベストをその手に取っていたことだって考えられるかもしれません。
それかふらっと立ち寄ったコンビニでザ・ベストの表紙を目にして、それがティム・クリステンセンの無意識下に埋もれていて20年近く眠っていた記憶が呼び覚まされてDamn Crystalsのジャケット写真としてこの世に再び現れたという可能性だってあるのではないでしょうか。
すみません、またしょうもないことを書いてしまった。
話を戻すと、ティム・クリステンセンのソロにもディジー・ミズ・リジーにも共通していえるのは、メロディーのよさです。
何度聴いても本当に素晴らしくて、聴くたびに傷めた心をひたすら癒やしてくれます。
飼っていたペットが死んだときも外を歩いていたら、ふいにKings Garden(1stのSecrets On Paradeに収録)が頭の中で流れてきて涙したことがあります。
音楽にしか癒せない部分があるとはよくいいます。
たしかに音楽しか届かないところが私の心の中にはしっかりあるのがわかります。
そして、そんな音楽に出会えること、同じ時代を生きているって、本当はすごく幸せなことなんだと。
だから、Tim Christensen And The Damn Crystalsの来日ライブでティム・クリステンセンをこの目で見れたのは本当に最高でした。
そして、ディジー・ミズ・リジー再結成のニュースを知ったときは、本当に興奮しました。
生きててよかったとは、まさにこのことで。
織田作之助の「夫婦善哉」の続編の原稿が発掘されて出版された本を手に取ったときも同じように感動しました。
2019年にティム・クリステンセンが単独アコースティックライブで来日してくれたときもうれしかったな。
会場には椅子が並べられてあり、みんな座って静かにライブを鑑賞したときは、まるで彼の家に招待されたかのように特別な気持ちでティム・クリステンセンの曲に聴き入りました。
そのとき、ティム・クリステンセンは、ディジー・ミズ・リジーが再結成2枚目のスタジオアルバムについても報告してくれました。
残念なことに2020年4月に予定されていたディジー・ミズ・リジーの来日は一旦は延期となり、最終的には中止になったけど、元気に生き続けて、またこの目でティム・クリステンセン、ディジー・ミズ・リジーを見られる日を心から楽しみにしています。
読んでいただき、ありがとうございます!