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あえて熊殺しの汚名をきて


実家のアルバムを整理していた。
親父が亡くなり、しばらくして母親がホームに入った。
叔母が死に叔父も今年亡くなった。

実家の押入れを整理していたらアルバムがでてきた。
見たことのない写真が何枚も見つかった。
映っているのが誰なのか。
さすがに父母、叔父叔母、祖母の顔はわかる。
しかし、その先がわからない。

実家にある写真は、ほぼ戦後のものばかりだった。
それが全てだと思っていたら、戦前のものと思われるアルバムが数冊見つかった。
そのアルバムにこの写真が挟まっていた。

出所不明で、誰がどこで撮った写真なのかもわからない。
母親に聞いても要領を得ない。話が通じない。
もっと早く、ことの次第を聞いておけばよかったと、残念に思う。
せっかくなので公開してみた。
この時期に。


今日もニュースで熊の被害が報道されていた。
北海道福島町にある大千軒岳で20代男性が登山中に熊に襲われて亡くなった。
大千軒岳は渡島半島南西部にある山。
隠れキリシタン殉教の地、尾根に十字架が建てられていることでも有名な山だ。
そのあと男性3名が襲われる。
そのうちの1人が仲間が熊に襲われているとき、持っていた山菜採り用のナイフで熊の目と首を刺した。
熊は逃げ出し、三人は怪我を負いながらも命は助かったようだ。

タイトルは「あえて熊殺しの汚名をきて」。
なぜかこの写真を見ていたらこんな言葉が浮かんだ。

この言葉が引っかかったので、検索をかけたてみたら、劇作家つかこうへいが書いたエッセイのタイトルに「あえてブス殺しの汚名をきて」のことだった。
読んでいないし、芝居を見たこともない。
当時評判になっていた「蒲田行進曲」という映画の原作者でもある。
監督は深作欣二。脚本つかこうへい。日本の映画賞を独占していた。

映画は見に行ったがなぜか好みに合わなかったので途中で映画館をでた。
見せ場の階段落ちの場面を見る前に出た。
松坂慶子が廊下で雑巾がけしている場面で、もうだめだと思ってでた。
何が合わなかったのかは覚えていないが、映画を途中で退場することなどないのに、こんなことは始めての経験だった。








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