甘粕ハルカ

文章を書くのが好きです。(25)

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最近の記事

短編小説☆しがないフランス人、ホテルのフロントにて

 愛とは、、とか考えるのがめっちゃ苦手である。  以下、彼の言葉、体験を日本語に翻訳したものである。  私はしがないフランス人。二年前に日本に来てからずっとホテルのフロントで観光案内等の仕事をしている。昔から日本の文化や習慣、国民性に興味があり、何度も旅行に来ていたが、ついに日本で働く事が叶い、夢の日々である。  フランスの友人達は人情に熱く、時間を忘れて語り、家族や愛する人と日々愛を育む。私はフランス人の顔をしているが、正直ずっと一人、その国民性に共感出来ずにいた。人と人、

    • 「幸せになる方法はたった一つ。それは毎日を人生の最後の日であるかのように生きること」byアンジェリーナ・ジョリー

      こんにちは!甘粕です! 有名人や偉人の名言を紹介し、勝手に解釈し、幸せになってしまおうというこちらのコーナー🎵 本日はタイトルにあります、アンジェリーナ・ジョリーのことば。 これは、私も大切にしていることとリンクします。 思ったことは今やる。は、多分どんな事にも繋がる。お仕事中でも、「あ、あれやらなきゃ!」と思ったその時にやらないと、後で絶対忘れる、 もしくは「なんか忘れてる気がするけど何だっけ…」という状態に苦しめられる。そんな経験ありませんか?(甘粕はよくやるので気をつ

      • 小説「快適な宇宙旅行」vol.5

         美魔女、とよく言われたものだ。現在宇野の彼女としてこの物語に登場している私、エイドリアーンは、変態という、形を変えることの出来る能力を持つ種の生物で、一度見たものの形を記憶し、同じ形に変化することができる。元は植物のようなほとんど動かない生き物だった。光合成をするのはそのためだ。  初めて人間の形になったのは物心ついた頃。父や母が同じく変態だったので私も真似をした。やはり人間の形は動きやすいし、色々と便利だ。今の状態になったのは三年前に白人の美人を決めるコンテストの雑誌を見

        • 「追いかけ続ける勇気さえあれば、夢は必ず叶います」by ウォルトディズニー

          All your dreams can come true, if we have the courage to pursue them. こんばんは、甘粕と申します! はい始まりました新シリーズ。 名言について甘粕が勝手に自分の良いように解釈して喋っちゃおう、というこちらのシリーズ。ね、ね?前向きじゃない? さてウォルトディズニーさんってミッキー作った人、だったと思う。そのミッキーが今やどのお宅にも一体はいるであろう、人気の人気、知らない人いないよって。そんなミッキーを

        短編小説☆しがないフランス人、ホテルのフロントにて

        • 「幸せになる方法はたった一つ。それは毎日を人生の最後の日であるかのように生きること」byアンジェリーナ・ジョリー

        • 小説「快適な宇宙旅行」vol.5

        • 「追いかけ続ける勇気さえあれば、夢は必ず叶います」by ウォルトディズニー

          小説「快適な宇宙旅行」vol.4

           陽気な音楽が流れている。彼ら曰く「チルい」らしい。そんなチルい船内からお送りしております、快適な宇宙の旅。今日は彼女も一緒である。  グラスには水色のシュワシュワした液体。水星の水らしいが、宇野にはシャンパンカクテルに思えてならなかった。彼女はピンクのドリンクで上にアイスクリームも乗っている。宇野に心を許した彼女は鼻だけでなく口も伸びることが発覚した。 「あれはキスなんかじゃないよ」宇野は甘え口調で彼女に言った。 「私の星ではあれで恋に落ちる男性が大勢いるってのに、」  彼

          小説「快適な宇宙旅行」vol.4

          小説「快適な宇宙旅行」vol.3

          「良い天気ですね。」 「…。」  昔親友にキャンプへ連れて行ってもらう途中、親友がトイレに行くと言い、コンビニで車から降りてしまい、よく知らない親友の彼女と二人きりで車に取り残されたことを思い出した。あの時も宇野は気まずい空気をなんとか脱しようと「良い天気ですね。」と声をかけたのだった。すると彼女は、 「それ、話すことがない時に言うやつ。」と呟いた。  宇野はこのことを忘れられない。何度反芻しても胸焼けがする。  人は同じ過ちを繰り返す。 「良い天気ですね。」話しかけたのは

          小説「快適な宇宙旅行」vol.3

          小説「快適な宇宙旅行」vol.2

           花金から帰ってきても夜のままである。なぜならここは宇宙。夜っていうか昼っていうか、ここはどこ!不思議な旅のつづき。 「この前マーシャが木星でマッサージハンドっていうの買ったんだけど、やってみる?」  みそTシャツを着た乗組員ボサノバは宇野が乗り込んだ白い部屋とは別の部屋から手のようなものを持ってきた。人間の手?と思ったら五本の指で立ち上がり一人でに歩いてきた。薬指にリングが付いている。こわい。「横になれ」とでも言うかのように人差し指で指図してきた。うつ伏せになると宇野の腰に

          小説「快適な宇宙旅行」vol.2

          甘粕です。ちゎー お家にあった本を整理してるんですけど一回も読んでない本ってのがいっぱい時間がいくらあっても足りない状況。しばらく本は買わんぞ、捨てるなら読んでから。でも父の部屋にあったもう読まないであろう自己啓発本とかは結構売ってしまいました。そのお金でお茶とかしてしまいました

          甘粕です。ちゎー お家にあった本を整理してるんですけど一回も読んでない本ってのがいっぱい時間がいくらあっても足りない状況。しばらく本は買わんぞ、捨てるなら読んでから。でも父の部屋にあったもう読まないであろう自己啓発本とかは結構売ってしまいました。そのお金でお茶とかしてしまいました

          小説「快適な宇宙旅行」vol.1

           宇宙船に飛び乗った時、「はっ、俺の居場所はここかもしれない」と瞬時に思った。  宇野はご飯を食べながら見ていたテレビのUFO映像集で、見慣れた場所が写っていることに気づき箸を落とした。 「空を飛ぶ未確認飛行物体」「謎の光」「宇宙人の生態とは?!」テレビ番組の見出しの文字をもう一度見て、コンビニ弁当の端に付け合わされた、宇宙から見たらミジンコよりも小さいサイズの漬物を箸で取ろうとして箸が手に乗ってないことにやっと気づいた。  テレビの映像には宇野が普段働いているシステム開発の

          小説「快適な宇宙旅行」vol.1

          未完成人

           目の前にフッと浮かぶ、そして消えた。原稿用紙を前に、これは言葉で表せるのだろうかと不安になる。さっきまで浮かんでいた「それ」をもう忘れてしまったようだ。  思い返してみると「それ」は幽霊のような幻覚のような天使のような、影のような。さっきまで見ていた僕にも、実在するのか証明できないもの。もう一度思い返してみる。パワーは一瞬で、これもすぐに忘れてしまう。本当は何もないかもしれない。  何故僕がこのようなことを勇気を出して原稿用紙に書いているかと言うと、上司に言われたからでも僕

          短編小説☆スイーツオヤジ#3「カフェオレからカフェラテになった僕」

          「いってきます」その一言で僕は孤独を勝ち取る。。  かっこよく言ってみたが先月会社から解雇を言い渡され途方に暮れ、妻子に言い出せずに勝手に退職してもう何日も経つ。大手IT企業に就職して十五年。気づけば四十になるところ。人生とはそううまくいかないもんだ。 「カラーン」ドアを開けると中は程よく薄暗く、僕の存在を消してくれるような、まるで違う人になったような気分になる。 「いらっしゃいませ。」マスターの優しい声でやっと孤独から解放された。  勝手に孤独になっておいてなんだが、昼間カ

          短編小説☆スイーツオヤジ#3「カフェオレからカフェラテになった僕」

          短編小説☆宇宙一ありそうな夜

           想像してみて欲しい。これは実際にあった星の実際に起きた事実である。    その夜は唐突にやってきた。ハーブティーにアロマ、夜のストレッチをして少し音楽を聴き、いつものように眠りにつこうとウトウトしていた。明日は午後からバイトだからゆっくりでいいが、生活リズムを崩さないよう早めに寝よう。早く起きて明日こそ小説を書こう。ヨシキは薄壁アパート一〇二号室、布団の中で小さくなった。  街灯が消えたことに気付いたのは二分ほど経った頃。何となく、静かな街。異変を感じた。ふとスマホを開くと

          短編小説☆宇宙一ありそうな夜

          短編小説☆スイーツオヤジ#2「大男の苦悩」

           「おっとっと。」っていうお菓子無かったっけ?なんて言っている場合じゃなかった。隣町の水族館に業務委託で「おさかなパン」を売り始めてまだ一週間。かなりの疲労で足がもつれ、もっていたおさかなフレークを三つほど落とした。しかし目が霞んでよく見えない。中肉中背の成人男性がもってしてもこんな過重労働はきつい。ましてや大男となれば膝への負担は計り知れない。横にいたバイトの佐倉さんが「店長大丈夫ですか?少し横になっていてください、あと私やりますから。」と言ったと思ったら少しよろけて棚に頭

          短編小説☆スイーツオヤジ#2「大男の苦悩」

          短編小説☆スイーツオヤジ「スイーツオヤジは疲れ切っていた」

           スイーツオヤジは疲れ切っていた。  インスタグラムのハッシュタグにスイーツオヤジと付けたコンビニスイーツの連続投稿にいいねが一六〇〇件付いた。フォロワーも千人を超えた。何もあまり深く考えずに仕事終わりのルーティンで買っていたコンビニスイーツをインスタに載せ始めて約一か月。楽しくなってきたので感想や評価を付けて投稿するようにしていたら似たような境遇のオヤジが集まってきて情報共有するようになった。そんな矢先の急ないいね祭りにびっくりしてインスタグラムを開くのが億劫になってきた。

          短編小説☆スイーツオヤジ「スイーツオヤジは疲れ切っていた」