初めて会社員になる君へ#3上司の上司

前回は先輩と上司の違いを書きましたが、もっとややこしい関係である、上司の上司について書きます。

会社の規模にもよりますが、あなたの直属の上司が「課長」だったと仮定しましょう。課長の上には普通「部長」がいます。部長の上には「本部長」や「事業部長」がいて、その上にはその事業を仕切る「取締役」がいて、トップに「社長」がいます。

組織図をしっかり把握するのは大切です。組織図が掲示されているのであれば、よく見ておきましょう。社長から続くラインが、誰を経由して自分までつながっているのか、確認しておきます。

途中で枝分れしている人や、「部長付」とか「担当部長」という役職の人は、ラインの管理職ではありません。ラインから枝分かれしている人たちは、いわば名ばかり管理職で、組織図では誰かにぶらさがっています。(社長に続くライン上にいない人たちは、厳密な意味であなたの上司ではありません)

課長があなたに対して責任を持っているのと同様に、部長はもっと大きな責任をもっていますが、あなたへ対する直接的な責任は課長が負っています。それでもコミュニケーションが好きなおじさん/おばさんたちは、あなたの仕事にちょっかいを出してきます。

たまには本当に役立つアドバイスをしてくれることもありますが、ほとんどはどうでもいい事だったり、中には課長を批判したり、指示されたやり方とは違うことを言ってくる場合もあります。

そうです。会社は、めんどくさいです。

本来であれば、部長が課長に指示を出し、課長があなたに指示をするのが筋ですが、筋が通らないことは多々発生します。

本来の姿 部長「課長!新人君がこんな仕事のやり方をしていたぞ、君はどのように指導しているのか」。課長「すみません、私の指導が間違っていました。すぐに改めます」

現実あるある 部長「新人君、そんなやり方ではだめだ、こうやりなさい!課長には何といわれたのか?」新人「これこれこうです」部長「課長はなにを指導しているんだ!」

小さなことであれば、その場ですぐに従って課長が来たときに、「さきほど部長が通りかかり、こうしなさいと言われたのですが、よろしかったでしょうか?」とお伺いをたてましょう。大きな事であれば「わかりました、課長にこのように指示を受けていたので、すぐに課長に確認してきます」と答えましょう。

課長に申し出るタイミングを逃すと、課長がすねたり、誤解したりするので、すぐに申し出ましょう。課長が質問してからでは遅いです。自分からすぐに、です。(そんな下らない事と思うかもしれませんが、課長や部長といった人たちはそういう事をとても大事にしています)

ラインではないぶら下がり人たちがちょっかいを出してきた時はもっとめんどくさいです。(残念ながら)

「そういうやり方もあるんですね。ですが、○○課長にこうするよう指示されたんです」とさらっと言えたら良いかもしれません。適当にあしらうのも可愛そうなので、程々に尊重しつつ、早くどっかに行ってもらうようにしましょう。

会社の規模によっては、部長や本部長を飛び越えて、新人が経営層(取締役や社長)と親しくなる可能性があります。あなたからしたら雲の上の存在なので、二人だけの時に仕事に関わる具体的な話を聞いたら、それが会社の決定された方針であるかのように感じてしまうかもしれません。

それでも、経営層から聞いた話を、課長や部長の前で披露し、今のやり方を批判したり、否定したりすることがないように注意しましょう。経営層は、会社を俯瞰し自分が理想としている姿や、目指している理想を、新人に熱く語っているだけの事が多いからです。

ですから、課長や部長の頭ごなしな派手な言動は慎みましょう。

ただし、社長から「特命」を受けいている場合は別です。(ドラマのようなことがあれば、ですがw)

色々めんどくさいですが、すぐに慣れますし、一捻りすればそのめんどくさい関係性を逆手に取ることも出来るようになるので、楽しくやっていきましょう。(くれぐれも組織図はしっかり頭に入れておきましょう)

次回は、お誘いについて書きます。

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